これだけは知っておきましょうムスリムおもてなし5カ条

ムスリム観光客の方々をおもてなしするには、いくつかのポイントがあります。
ごくごく基本的な注意点をご紹介します。

豚肉、豚由来成分はタブーです

ムスリムが信仰上の理由で口にすることのできない代表的なもののひとつが豚です。豚肉はもちろん、豚脂(ラード)、粉末あるいは液体スープの豚肉エキス、豚皮由来のゼラチンも禁忌(タブー)です。豚肉を材料としていないだけでなく、ダシ、油や調味料にも気を配りましょう。また見落とされがちですが、ハム、ベーコンやソーセージも豚由来のものが多くあります。

豚肉、豚由来成分はタブーです

右手を優先します

イスラム教では、左より右を優先するという思想があります。例えば、食事では左利きの人でも右手で食べ物を口に運び、礼拝の所作や衣服の着脱も右手(右足)から行うのが正式とされています。逆に左手は用便をする時に用いられるもので、不浄な手と考えられています。非ムスリムが左手の使用を避けるよう求められるのは稀ですが、知識として知っておきましょう。

右手を優先します

ムスリムにも個人差があります

しかしながら、戒律を実行する際の厳密さには、生まれ育った国や地域、家族の習慣、そのときの状況から生じる個人差があります。豚が禁忌なのは一般的ですが、アルコールに関しては個人差があり、礼拝も旅行中はそれほど厳密にしなくともよいと考える方もいます。あまり完璧に先回りしようとせず、丁寧にコミュニケーションをとることが大切です。

ムスリムにも個人差があります





アルコールには配慮が必要です

アルコールも代表的な禁忌のひとつです。アルコール飲料のほかに、料理に使用するお酒やみりんなどの調味料を気にするムスリムもいます。宿泊施設にある客室の冷蔵庫にアルコール飲料が常備されている場合は、事前に取り除いた方がよいときもあります。さらにカクテルはお酒と認識しづらいので、ラベル表示を工夫するなど心配りが必要です。

アルコールには配慮が必要です

お祈りの習慣を尊重しましょう

イスラム教では、一日に5回、太陽の動きに従った時刻に、礼拝をするよう定められています。心身を清め、正しくキブラ(メッカの方角)に向かって、定められた文句を唱えながら礼拝をします。彼らの習慣を尊重し、適切なスペース、設備や用具を準備する心遣い、そして最寄りのモスクを案内するなど柔軟に対応しましょう。

お祈りの習慣を尊重しましょう

 

当該情報は、個々のビジネスプロモーションや宗教的な奨励を目的としたものではございません。また、ムスリムの生活スタイルにも個人差があるため、当該情報はあくまで基本的な情報として 内容をご理解の上、実践対応の際にはくれぐれも十分なご配慮と各自の責任をもってご対応下さいますよう何卒宜しくお願い申し上げます。
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