サバ州(ボルネオ)

旅のヒント

世界でも3番目に大きな島、ボルネオ島。ひとつの島の中にマレーシア、インドネシア、ブルネイの3国が国土を有し、マレーシアエリアにはサバ州とサラワク州の2州があります。サバ州の観光の拠点は、州都コタ・キナバル(後述)のほか、州第2の都市サンダカンがメインとなっています。州内の自然探索の拠点としては、サンダカンのほうがより近く、現地発着のツアーも催行されています。
コタ・キナバル

サバ州の州都で、日本からの直行便も就航するボルネオ島のゲートシティ。ネイチャーツアーの拠点としてはもちろん、南シナ海に面したシティリゾートとしての魅力も併せ持つエリアです。ここでは、マレー文化より約30もの先住民族や中国系、フィリピン系の住民の暮らしが息づいていることもあり、本土とはひと味違うグルメやショッピングも楽しめるでしょう。
キナバル公園

ユネスコ世界自然遺産にも登録されている、国立自然公園です。中心となるのは東南アジア最高峰、標高4095メートルのキナバル山で、登山やトレッキングが人気。標高に応じて変化する豊かな植生が見もので、ランやウツボカズラ、ときには世界最大の花として知られるラフレシアに出会えることもあります。登山やトレッキングは数種類のコースが設けられているので、体力や時間に応じてチャレンジしましょう。
ポーリン温泉&キャノピー・ウォーク

キナバル山麓でも有数の人気スポットがこちら。太平洋戦争当時に日本軍が掘り当て、開発を進めた天然温泉で、今も約50度で湧く硫黄泉を使った露天風呂(水着着用)や、貸切風呂などがあります。入浴後には、温泉から続くトレッキングコースを歩くのがおすすめ。近くには地上30~40メートルに架けられた吊り橋キャノピー・ウォークがあり、スリリングな歩行体験はもちろん、鳥の目線での自然観察が楽しめます。
セピロック・オランウータン保護区

熱帯雨林の伐採で絶滅も危惧されるオランウータン。マレー語で「森の人」を意味する言葉どおり、ボルネオの森にはなくてはならない存在です。ここは、世界野生生物保護基金(WWF)の支援で設立された世界有数の保護施設。森林開発でケガをしたり、親を失ったりするなど保護の必要なオランウータンを自然に帰すためのリハビリを行っていて、1日2回の餌付けでは間近に観察できると好評です。
ダナン・バレー

サバ州東部の内陸に広がる秘境。樹齢200年以上にもなる巨木が生い茂る森は、数々の野鳥、オランウータン、スマトラサイなど約500種類もの野生動物の宝庫となっていて、ゾウを観察することもできます。もっとも近い町ラハ・ダトゥから車で約2時間、コタ・キナバルからは飛行機で55分。コタ・キナバル発着のツアーでは、最低1泊はみておくとよいでしょう。
トゥンク・アブドゥル・ラーマン公園

コタ・キナバルの沖合に浮かぶガヤ島、マヌカン島、サピ島、マムティク島、スルグ島の5島からなる海洋公園です。ボルネオ本島からは船で15分ほどの近さですが、シュノーケリングやダイビングで見られるサンゴや熱帯魚など、南洋の海の美しさは格別。本島からボートタクシーで訪れるほか、ランチ付きの現地発着ツアーなどで訪れる方法もあります。手付かずの自然が残るマリンリゾートを満喫してください。