マレーシア

イスラムの伝統を受け継ぎながら、さまざまなルーツ・文化を持つ人々がともに手をとりあって暮らすマレーシア。現代多民族社会のモデル国家ともいわれています。林立する超高層ビルと歴史的建造物の対比が美しい首都クアラルンプールのほか、世界遺産にも登録された歴史あるペナン島やマラッカ、そして国土の70パーセントを占める豊かな熱帯雨林とそこに生息するさまざまな動植物など、多様な見どころが魅力となっています。
国の概要
- 1.国名
- マレーシア/MALAYSIA
- 2.位置
- 北緯1度~7度、東経100度~119度
- 3.面積
- 33万803平方キロメートル
- 4.人口
- 約2825万人(ASEAN-日本統計ポケットブック2011)
- 5.人種と民族
- マレー系と中国系、インド系、先住民族などが暮らす複合多民族国家です。
- 6.政体
- 立憲君主制
- 7.首都
- クアラルンプール
- 8.宗教
- 国教はイスラム教ですが、信教の自由が認められていることから、仏教やヒンドゥー教などの信者も多数います。
- 9.言語
- 公用語はマレー語。中国語やタミール語なども使われているほか、都市部では問題なく英語が通じます。
- 10.歴史
- 古くからマレー人が住んでいたマレー半島を、7世紀に最初に支配したのはスマトラにあったシュリビジャヤ王国です。この時代に優れた農耕技術などが伝わったと考えられています。その後、13世紀にはジャワ東部を中心としたマジャパヒト王国の支配下となりますが、この王国は14世紀末に王位継承をめぐって混乱。現在のシンガポールであるテマセク島に逃亡した王子パラメスワラがマラッカに定住し、1400年頃にマラッカ王国が建国されます。マラッカ王国は、マジャパヒト王国時代に培われた海上交易を継承し、その中継点として発展。これが現在のマレーシアの母体となりました。しかし、16世紀にはポルトガル、17世紀にはオランダによる支配を受け、18世紀にはマレー半島各地にジョホール王国、パハン王国、クランタン王国、トレンガヌ王国、ペラ王国、クダ王国、スランゴール王国が分立しました。18世紀後半になると、東インド会社によるペナン島の占領を足がかりとしてイギリスが勢力を拡大。19世紀初頭にはイギリスの植民地となり、周辺の国々も含めてイギリス領マラヤと名付けられます。第二次世界大戦では日本が占領し、戦後は再びイギリスの支配下に置かれましたが、1963年にマレーシア連邦として独立。1965年にシンガポールが脱退・独立し、現在に至っています。
