ブルネイ・ダルサラーム

ボルネオ島の一部に三重県ほどの国土を持つブルネイ。石油と天然ガスという豊富な天然資源に恵まれ、世界でも指折りの大富豪といわれる王族が暮らす「リッチな国」として知られています。医療費や教育費は無料、所得税はなく、給与水準も高く、国民は、のんびりと穏やかな笑顔で旅人を明るく迎えてくれます。巨大な水上集落、美しいモスク、独特なブルネイ料理、広大な熱帯雨林など、発見に満ちた旅となるでしょう。
国の概要
- 1.国名
- ブルネイ・ダルサラーム国/BRUNEI DARUSSALAM
- 2.位置
- 北緯4~5度5分、東経114度4分~115度23分
- 3.面積
- 5765平方キロメートル
- 4.人口
- 約42万人(ASEAN-日本統計ポケットブック2011)
- 5.人種と民族
- マレー系を中心に中国系、先住諸民族系など。
- 6.政体
- 立憲君主制
- 7.首都
- バンダルスリブガワン
- 8.宗教
- 国教はイスラム教ですが、仏教やキリスト教などさまざまな宗教も信仰されています。
- 9.言語
- 公用語はマレー語です。その他、英語も広く使用されています。
- 10.歴史
- ブルネイの歴史は古く、15世紀に即位したスルタンを始祖とする現在の王家は世界有数の歴史を持つロイヤルファミリーとしても知られています。ブルネイのある東南アジアの島しょ部は、歴史的に見ると無数の少数民族社会、都市国家が互いに独立して発展してきたところ。ブルネイも4~5世紀には天然の良港を持つ都市国家として成立していたと考えられています。宗教・文化的にはインド、後にイスラムの影響を強く受け、15世紀にはムハンマド・シャーが即位して現代に続く国家の基礎を確立。16世紀にはボルネオ島とフィリピンの南半分、インドネシアの一部までを含む海洋帝国として発展しました。17世紀以降、西洋列強の東南アジア植民地化の波の中で次第に領土を縮小。1888年に領土確保のために英国の保護領となります。第二次世界大戦中には日本軍の勢力下に入りましたが、戦後は再び英国による統治に戻り、1984年に完全な独立国として主権を回復しました。ちなみに国名の「ブルネイ・ダルサラーム」とは「永遠に平和なブルネイ」の意味。東西の海上交易路のメインルートから少し外れていたこと、20世紀に石油が発見されるまで資源供給国としてあまり注目されなかったことなどから、激動の歴史が繰り広げられた東南アジアでももっとも平和で静かな時を歩んできた国のひとつといえるでしょう。
