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観光ガイド

フィリピン

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フィリピン

太平洋に浮かぶ7107もの島々からなるフィリピン。うち人々が暮らす島は2000あまり。それぞれに独自の文化や歴史、伝統の暮らしが息づき、訪れるたびに新たな感動を与えてくれることでしょう。日本とは遥かなる太平洋を挟んで「隣国」でもあり、歴史的にも深い関わりを持ってきました。発展を続ける首都メトロ・マニラのにぎわいから、青い海と白砂のビーチを独占できる無人島、緑濃いジャングルまで、穏やかな笑顔で迎えてくれる各地の人々と触れ合いながらユニークな旅を楽しんでください。

国の概要

1.国名
フィリピン共和国/REPUBLIC OF THE PHILIPPINES
2.位置
北緯5度〜21度:東経117度〜127度
3.面積
30万平方キロメートル
4.人口
約9401万人(ASEAN-日本統計ポケットブック2011)
5.民族
大多数がマレー系ですが、歴史的にも中国系やスペイン人との混血が進んでいます。その他、100以上といわれる民族が暮らしています。
6.政体
立憲共和制
7.首都
マニラ
8.宗教
全人口の90パーセント以上がキリスト教を信仰しています。そのほとんどがローマカトリックですが、プロテスタント、フィリピン独立教会の信者もいます。南部のミンダナオとその周辺ではイスラム教徒が多く、その他、少数ですが仏教も信仰されています。
9.言語
国語はフィリピン語、公用語は英語です。
10.歴史
諸島における人々の暮らしは、2万5000年〜3万年前に移住してきたネグリト族にさかのぼると考えられています。その後、棚田水田農耕の技術を持った古マレー、紀元前500〜紀元13世紀の間にマレー系民族などが移住し、現在のフィリピン人多数派のルーツとなりました。16世紀前半にポルトガル人がヨーロッパ人として初めて来航。これ以前は島々を統一する勢力はなく、首長を中心とした勢力が存在するだけでした。16世紀中頃にはスペインによる領有化が始まり、1571年にはマニラ市を含む諸島の大部分が征服され、スペイン領土となります。彼らが当時のスペイン王子フェリペの名にちなんでフェリピナ(フェリペの諸島)と名付けたのが、現在のフィリピンの語源となっています。スペインの植民地時代は300年以上も続き、この間にローマカトリックの布教も進みました。19世紀末には独立運動が本格化し、一時アメリカの支援を受けて独立を宣言しますが、1899年のパリ条約により統治権がアメリカに渡り、アメリカの植民地とされてしまいます。その後、アメリカのフィリピン自治領、日本軍の占領の各時代を経て、1946年に悲願の独立を果たしました。
全土の地図
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旅の基本情報

1.通貨
通貨はPeso(フィリピン・ペソ)と補助単位のセンタボ。紙幣は5、10、20、50、100、200、500、1000ペソの8種類。硬貨は1、5、10ペソの3種類があります。
2.両替
空港、街なかやショッピングモールの両替所、銀行、ホテルなどで日本円から直接ペソへの両替が可能です。地方では両替できない場合があるのでご注意ください。
3.チップ
チップの習慣があります。空港やホテルのポーターには荷物1個につき10ペソ、メイドには20ペソ、レストランでサービス料が含まれてない場合やタクシー乗車の際は料金の10パーセント程度が目安になります。
4.電話
  • 国内電話
    空港や街なかにテレフォンカード式、またはクレジットカード式の公衆電話が設置されています。
  • 国際電話
    国際電話対応の公衆電話やホテルの客室内の電話からかけられます。直通のほか、オペレーターを通して相手の電話番号につなぐ方法もあります。
    直通電話のかけ方:国際電話識別番号00+日本の国番号81+市外局番の最初の0を取った番号+先方の電話番号
  • 日本からフィリピンへ
    フィリピンの国番号は63です。
    直通電話のかけ方:各社の国際識別番号+国際電話識別番号010+フィリピンの国番号63+市外局番の最初の0を取った番号+先方の電話番号
5.水
水道水を飲むのは避けて、飲料にはミネラルウォーターを使用するのがおすすめです。
6.電圧とプラグ
おもに220ボルト、60ヘルツ。コンセントプラグは2つ口タイプが主流です。日本の100ボルト仕様の電化製品を使用する場合には、変圧器が必要です。
7.時差
フィリピンと日本との時差はマイナス1時間。日本が正午のとき、フィリピンは午前11時となります。
8.気候
熱帯気候に属し、年間を通じて暖かく、年平均気温は26〜27℃。6〜11月が雨季、12〜5月が乾季と一応は分かれていますが、島々の位置や形によってかなり差があり、ひとつの島のなかでも違いがあることがあります。服装は日本の夏服で対応できますが、朝夕の冷え込みやエアコン対策として羽織るものがあると便利でしょう。
9.治安
一部で治安が悪いところがあるので注意してください。出発前に外務省の海外安全情報などを確認するといいでしょう。
10.おもな連絡先
  • 日本
    • フィリピン共和国大使館
      東京都港区六本木5-15-5
      電話03-5562-1600
      http://tokyo.philembassy.net/
    • 在大阪・神戸フィリピン共和国総領事館
      大阪府大阪市中央区城見2-1-61 Twin21 MIDタワー24階
      電話06-6910-7881
    • フィリピン政府観光省 東京支局
      東京都港区六本木5-15-5(フィリピン大使館内)
      電話03-5562-1583
      http://www.premium-philippines.com/
    • フィリピン政府観光省 西日本支局
      大阪府大阪市中央区本町3-2-5 本町DISビル1階
      電話06-6251-2400
      http://www.dotosaka.com/
    • 国際機関日本アセアンセンター観光交流部
      東京都港区新橋6-17-19 新御成門ビル1F
      電話03-5402-8008
      /
  • フィリピン
    • 警察:電話166(マニラ)/168(マカディ)
    • 在フィリピン日本国大使館
      2627 Roxas Blvd., Pasay City, Metro Manila, Philippines
      電話02-551-5710
      http://www.ph.emb-japan.go.jp/
    • 日本大使館邦人援護ホットライン
      電話02-551-5786
    • マニラ日本人会診療所
      電話02-818-0880、819-2762
 11.祝祭日
詳細はこちら
フィリピン・ペソフィリピン・ペソ
コンセントの形状コンセントの形状
一年を通じて気候は温暖です一年を通じて気候は温暖です
のどかな暮らしが息づいています豊かな自然が息づいています
カラフルな衣装が目を引く祭カラフルな衣装が目を引く祭
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日本からのアクセス情報

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現地での出入国手続き

1.入国条件
  • パスポート残存期間
    入国時に滞在日数+6カ月以上の残存期間が必要です。
  • 査証(ビザ)
    観光が目的で30日以内(2013年8月より21日間から変更)の滞在であればビザは不要です。ただし、残存期間を満たしたパスポートとフィリピン出国用の航空券の所持が必要です。31日以上の滞在を予定する場合はツーリストビザを取得します。詳細は、フィリピン共和国大使館または在大阪・神戸総領事館へ。
  • 平成24年6月26日、フィリピン外務省より,日本を含むフィリピン駐在の外国在外公館や国際機関に対して,事前の査証取得の必要がなく,かつ,21日以内の一時的な訪問者が,復路の航空券 (又はフィリピンから他国に渡航するための航空券)を提示できない場合には,退去命令 (Order of Exclusion) が発出され,退去させられる( shall be excluded )ことになると通達がありました。つきましては,観光や商用目的の出張等で短期間(21日)フィリピンを訪問される方は,無用のトラブルを避ける上から, 復路の航空券(又はフィリピンから他国に渡航するための航空券)を忘れずに手配し,提示のために手元に用意しておいてください。
2.入国手続き
機内で配られる出入国カードと税関申告書に記入しておきましょう。署名以外はすべてローマ字または数字で記入します。飛行機から降りたら空港内の案内表示に従って入国審査のカウンターへ。上記書類とパスポートを提示して審査を受けます。15歳以下の日本人の入国には親の同行または事前の入国許可が必要になります。
3.荷物の受け取り
入国審査が終了したら、荷物を預けた人は到着便の便名が記されたターンテーブルへ進み、荷物を受け取ります。万が一紛失、破損している場合は、クレームタグを持参のうえで係員に申し出てください。
4.税関
荷物を受け取ったら税関へ進みます。パスポートと税関申告書を提出し、免税範囲を超える持ち込み品がある場合は申告します。
  • 無税で持ち込めるもの(1人につき)
    現金:1万ペソまで(外貨は無制限)
    酒類:1リットル以内相当を2本まで
    タバコ:紙巻きタバコ400本、葉巻50本、刻みタバコ250グラムまで
    その他:海外市価の合計がUS$350以上の持込品は申告が必要です。
  • 持ち込み禁止品
    麻薬、わいせつ物、銃器、爆薬、弾薬など
5.出入国カードの書き方
  • 入国カード
    記入例は下記の項目の番号とあわせて、こちらを参照してください。
    (※2010年1月より出入国カードが変更になりました。下記の記入例は旧バージョンの出入国カードとなりますのでご注意ください。)
    ※書式は予告なく変更になる場合があります。(2009年2月現在)
    1:姓名(パスポート名)
    2:性別(MALE=男性/FEMALE=女性)
    3:生年月日(月/日/年)
    4:出生国
    5:国籍
    6:職業
    7:現住所(番地/町名/市区町村名/都道府県名/国名/郵便番号)
    8:フィリピンでの滞在先(ホテル名など)
    9:パスポート番号
    10:パスポートの発給地
    11:パスポートの発行年月日(月/日/年)
    12:旅行の目的
    13:フィリピンの訪問回数(1回目/2回目/3回目以上)
    14:団体旅行ですか?
    15:署名
    16:搭乗地空港名
    17:利用便名(入国時)
  • 出国カード
    記入例は下記の項目の番号とあわせて、こちらを参照してください。
    ※書式は予告なく変更になる場合があります。(2009年2月現在)
    18:降機地
    19:利用便名(出国時)
  • 税関申告書
    記入例は下記の項目の番号とあわせて、こちらを参照してください。
    ※書式は予告なく変更になる場合があります。(2009年2月現在)
    1:姓名(パスポート記載名)
    2:性別(MALE=男性/FEMALE=女性)
    3:生年月日(月/日/年)
    4:国籍
    5:職業
    6:パスポート番号
    7:パスポートの発行年月日と発給地
    8:フィリピンでの滞在先(ホテル名など)
    9:現住所(番地/町名/市区町村名/都道府県名/国名)
    10:利用便名(入国時)
    11:搭乗地
    12:到着日
    13:旅行の目的
    14:同伴する家族の人数
    15:荷物の数(委託手荷物数/機内持込手荷物数)
    16:動植物を持ち込んでいますか?
    17:1万ペソ以上のフィリピン通貨を持ち込んでいますか?
    18:US$1万以上の外貨を持ち込んでいますか?
    19:銃火器類などの持ち込み禁止品を持っていますか?
    20:海外で購入した宝石、電化製品、商業商品やサンプルを持ち込んでいますか?(該当するものがある場合には項目に印を)
    21:署名
    22:フィリピンからの最終出国日
6.空港使用料
フィリピン出国時には空港税が必要となります。マニラ国際空港出国時に750ペソ、セブ国際空港出国時に550ペソです。
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国内交通

1.空港から市内へ
  • ニノイ・アキノ国際空港からマニラへ
    空港からマニラ市内中心部までは約10キロメートル。所要時間は車で約40分〜1時間です。空港のロビーには、公衆電話、携帯電話のプリペイドカード店、クーポンタクシー申し込みカウンターなどがあります。
    • タクシー
      空港から市内まではタクシーを利用するのが一般的です。クーポンタクシー(エアポートタクシー)は、専用カウンターで申し込み、チケットを受け取ったうえで指定されたタクシーに乗り込みます。料金は定額制で前払い。おおむね300ペソ〜になります。白タクや料金メーターのないタクシーもありますので、クーポンタクシーを利用することをおすすめします。
    • その他
      ホテルを予約している人は、ホテルが空港からの送迎サービスを行っている場合がありますので予約時に確認しておきましょう。
  • マクタン国際空港からセブ市内へ
    空港はセブ島に隣接するマクタン島のラプラプ市にあります。両島はマンダウェ・マクタン大橋で結ばれていて、セブ市街までは約15キロメートル、車で約30分です。
    • タクシー
      セブ市街やマクタン島のリゾートまでは、タクシーまたは運転手付きのレンタカーで行くのが一般的です。料金は定額制でセブ市内が500ペソ前後、マクタン島のリゾートへは300ペソ程度になります。
    • その他
      マクタン島のリゾートへはホテルの送迎サービスを利用すると便利です。予約時に送迎サービスの有無を確認し、予約しておきましょう。
2.国内線
7000以上の島々からなるフィリピンではもっとも便利な移動手段として国内線が多数就航しています。全国に35以上の空港があり、基点となるマニラからダバオ、プエルト・プリンセサなど各地に行くことができます。主要航空会社はフィリピン航空のほか、リゾートエリアでは小規模な航空会社が運航しています。
3.鉄道(LRT/MRT)
マニラ市内には、現在LRT(高架鉄道)2路線、MRT(首都圏鉄道)1路線の計3路線が営業していて、運行本数も多く、渋滞の多いマニラでは大変便利です。観光での活用度がもっとも高いのが、交通渋滞のメッカであるロハス通りに平行したタフト通りを走るLRT1(イエローライン)。カロオカン市のモニュメント駅からパサイ市のバクララン駅までを南北に結んでいます。LRT2(パープルライン)はサントラン駅からレクト駅までを東西に走る線で、レクト駅でLRT1のD.ホセ駅に、クバオ駅でMRTに接続できます。MRTは、ノース・アベニュー駅からケソン市を経由してマカティ市のタフト駅に至るもの。タフト駅とLRT1のエドサ駅は遊歩道で接続されています。料金はLRTが10ペソまたは15ペソ、MRTは1区間15ペソ。いずれもカード式の切符を購入し、改札を通して乗車します。プリペイドカードも販売されていますが、LRT・MRTの相互利用はできません。その他、マニラからサン・フエルナンド、パナイ島イロイロからロハスの間に鉄道が走っています。
4.バス
マニラ市内の路線バスは、ルートが複雑なうえ渋滞も多く、旅行者が乗りこなすには慣れが必要です。ダウンタウン〜ケソン〜クバオ〜マカテイ〜パサイなど、メトロ・マニラの市内循環バスがメインとなります。また、長距離バスは各地で多数の路線があり、リーズナブルな運賃でよく利用されています。とくにマニラを起点とする路線は充実していて、バギオなどの北部ルソン方面、バタンガス、レガスピなどの南部ルソン方面と充実しています。予約やチケットの購入は各会社のバスターミナルへ。
5.タクシー
マニラやセブにはメーター制のタクシーが走っています。乗車した際はメーターが正しく作動しているかを確認しましょう。市内観光などでタクシーを長時間利用する際は、時間単位でチャーターすることもできます。事前に値段交渉をし、降りる際は料金の10パーセント程度のチップを払うのが一般的です。また、マニラにはメガタクシーと呼ばれる相乗りのタクシーも走っています。定員は10人程度で、フロントガラスに行き先が表示してあるので、行き先や運賃を確かめて乗りましょう。
6.レンタカー
フィリピンのレンタカーは運転手付きのスタイルが一般的です。通常は空港やホテルの前などで客待ちをしていますが、高級ホテルにはレンタカーの案内所も設けられています。料金は普通車で1日US$100前後、ガソリン代のほか走行マイル料金も加算されます。旅行者自身が運転する場合は国際運転免許証(年齢25歳以上)が必要ですが、交通事情が複雑なマニラでの運転は避けたほうがいいでしょう。
7.ジープニー
マニラなど大都市では中距離、その他の地域では中・長距離で活躍するフィリピンを代表する乗り物です。アメリカ軍が使用した中古ジープを改造したものが原型で、派手な装飾が目印です。後部に造られた座席に8〜10人が乗車できます。フロントガラスまたは車体横に行き先が表示されているので、料金とともに確認してから乗車しましょう。
8.トライシクル
オートバイの横にサイドカーを付けた三輪車です。マニラ中心部ではあまり見られませんが、郊外や地方都市に行くとジープニーに次いで利用されています。通常、サイドカーに2人、運転手の後ろに1人の計3人乗りですが、大きさによって6人程度乗れるものもあります。
9.カレッサ
1頭立ての二輪馬車で、スペインから伝わったというフィリピン伝統の乗り物です。マニラでは観光用のものがカレッサ通りなどを走っていて、料金は交渉制。観光アトラクションとして楽しむのがいいでしょう。
マニラを走るMRT(メトロスター) マニラを走るMRT(メトロスター)
マニラ市内を走るバス マニラ市内を走るバス
ジープニー(右)とメガタクシー(左) ジープニー(右)とメガタクシー(左)
色鮮やかなトライシクル 色鮮やかなトライシクル
カレッサと呼ばれる二輪馬車 カレッサと呼ばれる二輪馬車
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おもな見所

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マニラ

マニラ

旅のヒント

旅のヒント

「マニラ」とひと言で呼ばれることが多い首都ですが、「メトロ・マニラ」(マニラ首都圏)が正式名称。12の市と5つの行政区から構成されています。高層ビルと庶民的な下町、スペイン統治時代の建造物などが混在する街並みや、活気ある人々の暮らしぶりはフィリピンを象徴するものといえるでしょう。ショッピングやエンターテインメントが充実しているのはマニラ湾沿いのマカティ地区。時間があれば、LRTやMRTを活用してケソン市まで足を伸ばしましょう。

マラカニアン宮殿

19世紀初頭にスペイン軍の将軍の離宮として使われて以降、フィリピンの歴代最高責任者が使用してきた大統領官邸。1986年のマルコス政権崩壊の際に、市民がここを包囲したことで世界的な注目を集めました。パシッグ川沿いにあり、白亜の壁と赤茶けた屋根のコロニアル様式が目を引きます。現役の官邸ではありますが、一部を博物館として公開。歴代大統領の肖像が見られるほか、豪華な調度品で飾られた邸内を見学することができます。

サンチャゴ要塞

サンチャゴ要塞

1571年から150年もの歳月をかけて建造された石造りの要塞で、マニラの戦いの歴史が刻まれた建造物です。要塞内部には、19世紀末に活躍し、フィリピン独立の父として慕われる国民的英雄ホセ・リサールの記念碑もあります。「壁の中の市」という意味を持つ、マニラ湾沿いの城壁都市イントラムロスにあります。

リサール公園

リサール公園

サンチャゴ要塞やマニラ大寺院などの見どころに隣接するこの公園は、マニラ湾に沈む夕日が目の前に望める絶好のビュースポットとして知られています。日没の時間になると、多くのカップルなどでにぎわう光景が見られるでしょう。58万平方メートルの広大な園内は緑が豊かで、池や子供遊園地、フィリピン政府観光省、国立博物館などがあります。

マニラ大寺院

マニラ大寺院

城壁都市・イントラムロス地区のシンボル的な存在である、1581年に建てられた教会。地震や戦災などにより破壊と再建を繰り返し、バチカンの援助を受けて1958年に建造されたものが現在の建物です。尖塔やドーム、正面にあるバラ窓、4500本のパイプオルガンなど、マニラ・カトリック大司教の本拠としての威容を誇っています。

サンアグスチン教会

サンアグスチン教会

16~17世紀に、マニラではバロック様式の教会が多数建築されましたが、その多くが戦争によって破壊されました。この教会は、戦禍を免れ当時のままの姿を保っている唯一の教会として知られています。1587年に着工し1606年に完成した石造りの建物は、現在外観こそ化粧直しが施されましたが、建造当時の美しい姿を今に伝えています。フィリピンやスペイン、中国など関係国の宝物を展示する博物館も併設しています。

カーサ・マニラ

カーサ・マニラ

マニラ湾沿いのイントラムロス地区にあるコロニアル様式の建造物。19世紀中頃の建築という3階建ては現在、往時の上流階級の暮らしぶりを紹介する博物館になっています。重厚な趣漂う館内では、エレガントな書斎やベッドルーム、大広間などを見ることができ、優雅な暮らしだったことが伺えます。

メトロポリタン美術館

イントラムロス地区南方のマラテ地区にある、フィリピン人芸術家の作品を中心に展示する美術館。セントラル・フィリピン銀行のコレクションが見もので、黄金をふんだんに使ったチョーカーやネックレスなどの豪華な装飾品を見ることができます。

ココナッツ・パレス

ココナッツ・パレス

マニラ湾を望む絶好のロケーションを誇る、かつての迎賓館です。マルコス元大統領が建造したもので、建物のおよそ7割がココナッツでできていることからこの名が付けられました。豪華な調度品、フィリピン各地の地名が付けられた7つの寝室などを見ることができます。

マニラ湾

マニラ湾

近代的な街並みが強く印象に残るマニラで、生き生きとした自然の息吹を感じさせるのがこのマニラ湾でしょう。訪れたら誰もが一度は目にする湾の夕景は、マニラ観光のハイライトのひとつといえる美しさです。リサール公園やココナッツ・パレス周辺の緑地でのんびりと、両者を結ぶロハス大通りを散歩しながらと、好みのスタイルで絶景を楽しんでください。湾内には太平洋戦争時、日米の激戦地となったコレヒドール島があります。

アヤラ博物館

マニラ湾から5キロメートルほど内陸部に建つ、フィリピンの歴史と文化を紹介するミュージアム。石器時代から1986年の2月革命までを、ミニチュアのジオラマを使って分かりやすく解説しています。各年代ごとの船の模型を集めたボートルームも必見です。

キアポ教会

1582年建造という歴史的な建物もさることながら、珍しい黒い十字架とキリスト像をぜひ目にしたい教会です。「ブラック・ナザレ」と呼ばれる等身大の黒いキリスト像は17世紀にメキシコから運ばれたもの。毎年1月に行われる「ブラック・ナザレ祭り」は、屋外に出されるキリスト像をひと目見ようと、大勢のカトリック信者が集まり、盛大に繰り広げられます。

中国人墓地

マニラ湾から離れたチャイナタウンの北側にあるこの墓地は、1850年代、スペイン墓地への埋葬が許されなかった中国人のために造られたものです。墓には塀や門が設けられ、なかには台所やバスルームまで付随させたものもあり、中国の文化的な特徴を見ることができます。

COLUMN マニラのショッピングガイド

COLUMN マニラのショッピングガイド

マニラでのショッピングの中心となるのが、高級ブランドからカジュアルブランド、日用品や雑貨までが一堂に集まるショッピングセンターやショッピングモールです。人気のショッピングエリアはマニラ湾沿いに広がるマカティ地区と、北東側にあるオルティガス地区。「グロリエッタ」、「6750アヤラ・アベニュー」、「SMメガモール」、「シャングリ・ラ・プラザ」、「ロビンソンズ・ギャレリア」などが代表的なショッピングセンター&モールです。

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セブ島

セブ島

旅のヒント

旅のヒント

フィリピン群島のほぼ中央に位置するビサヤ諸島。その中心となるのが、南北約220キロメートル、東西40キロメートルほどと細長い形状をしたセブ本島です。最大の見どころとなるフィリピン第2の都市セブ・シティは、本島東海岸のほぼ中央にあります。1521年にポルトガルの冒険家マゼランが上陸したのをきっかけに、コロニアル様式の歴史的な建造物が相次いで建てられ、今もセブ・シティ観光のハイライトとなっています。

COLUMN セブ島のビーチリゾート

COLUMN セブ島のビーチリゾート

フィリピンを代表するビーチリゾートとしてその名を馳せるセブですが、高級リゾートホテルが集まっているのは隣接するマクタン島。とはいえ、数こそ少ないものの、セブ本島にもいくつかのビーチリゾートが点在しています。観光客の集まるシティの喧騒から離れた隠れ家的な雰囲気のところが多く、落ち着いたリゾートライフが楽しめるでしょう。

サント・ニーニョ教会

サント・ニーニョ教会

1565年に建造されたという、フィリピン最古の教会。スペインの初代総督が建造し、マゼランがファナ女王に進呈したサント・ニーニョ(幼きイエス)像が納められています。高さ40センチメートルほどの小さなこの像は市民に熱狂的に崇められていて、週末ともなれば参拝客の長蛇の列ができるほどです。周囲には、この像のレプリカを売る露店が並んでいます。

トップス

セブ・シティから車で30分ほどの郊外にある展望台。セブ・シティやマクタン島、さらには紺碧のセブ海峡を一望することができます。24時間オープンしていて、夜はカップルでにぎわいます。なお、この展望台とセブ・シティを結ぶ交通機関はないので、見学する際は帰路の足も事前に確保しておきましょう。

マゼラン・クロス

マゼラン・クロス

フィリピン初のキリスト教徒であるフマボン王とファナ女王が洗礼を受けたことを記念して、マゼランが1521年に建てたという十字架。この破片が万病を治すと信じられ少しずつ削られましたが、1834年に十字架を保護する目的で八角堂が建てられました。この八角堂の天井には、当時の洗礼の様子が美しく描かれています。

カーサ・ゴロルド博物館

セブ島初のフィリピン人司教である、ファン・ゴロルドが暮らした家を使った博物館。1860年代のスペイン風建築を再現した建物に、18~19世紀の宗教的な遺品や版画、生活用品や工芸品などが展示されています。

サンペドロ要塞

サンペドロ要塞

外敵の侵入を防ぐ目的で1565年に建造が始まった、フィリピン最古にして最小の要塞。小規模ながら堅牢な石造りで、200年近い歳月をかけて1738年に完成しました。スペイン統治時代にはイスラムの海賊から島を守り、アメリカ統治時代には兵舎として、日本占領時代には捕虜収容所などとして使われた歴史を持ちます。要塞内は博物館になっています。

カルボン・マーケット

カルボン・マーケット

セブ・シティの中心部から車で約20分。日用品から野菜、魚などの生鮮食料品、衣料、貴金属までそろう、巨大な市場があります。地元の人はもちろん、活気あふれる光景を見学に来る観光客などでごったがえしていて、南国らしい人々の熱気を感じることができます。

道教寺院

セブ・シティの高級住宅街であるビバリー・ヒルズの一画にある中国系寺院。セブ島に住む華僑によって1964年に建てられました。石造りの門をくぐると99段の階段が続き、その先の高台に極彩色の本堂が見えてきます。ここには中国の思想家である老子が祀られていて、境内では運勢を占ってもらうこともできます。丘陵地に建つため、マクタン島まで一望できるという眺望のよさも魅力といえるでしょう。

COLUMN セブ島&ビサヤ諸島のアクティビティー

COLUMN セブ島&ビサヤ諸島のアクティビティー

リゾートホテルが集まるセブ島やマクタン島、さらにボラカイ島やボホール島、パングラオ島のあるビサヤ諸島は、南シナ海におけるビーチリゾートのメッカと呼べるエリア。温暖な気候、透明度の高い海、白砂のビーチを満喫するためのマリンアクティビティーがそろっていて、ダイビングやシュノーケル、ボートセイリング、アイランドホッピングなどが楽しめます。いずれもビーチ沿いに建つリゾートホテルやショップなどで申し込みできます。

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マクタン島

マクタン島

旅のヒント

旅のヒント

セブ・シティと2本の橋で結ばれたマクタン島は、フィリピン随一のリゾートエリア。一般的に「セブ島」の名のほうが有名ですが、実は「セブのリゾート」といえばこちらが本拠となっています。島の東側には10キロメートルもの白砂のビーチが続き、海を目の前にした高級リゾートホテルやレストラン、ショップが林立。おもな見どころは点在しているので、島内を巡るならタクシーを利用するのが便利です。

COLUMN マクタン島のビーチリゾート&アクティビティー

COLUMN マクタン島のビーチリゾート&アクティビティー

ビーチやリゾートホテルは島の東海岸線に沿って並んでいます。世界的な高級ホテルも軒を連ね、国際的な雰囲気が楽しめるでしょう。こうしたホテルやビーチ沿いのショップでは、ダイビングやシュノーケル、ジェットスキーなどさまざまなマリンアクティビティーを用意。初心者はインストラクターを頼むこともできます。小船で無人島を訪れ、シュノーケルやバーベキューを楽しむ半日~1日ほどのツアーも催行されています。

ギター・ファクトリー

ギター・ファクトリー

海外でも高く評価されるマクタン島のギター。島東側のビーチエリアにほど近いマリバゴ地区にたくさんの工房が集まっていて、手作りによる工程を見学することができます。その場で購入することもできるので、記念品やおみやげとしてチェックしてみてはいかがでしょうか。

マゼラン記念碑

マゼラン記念碑

1521年にセブ島に上陸したポルトガルの冒険家であるマゼラン。キリスト教の布教活動を進めますが、マクタン島の酋長ラプラプとの戦いに敗れ戦死しました。そんなマゼランの成果をたたえて建てられたのがこの記念碑。尖塔を持つゴシック様式で、対面にラプラプ首長像があります。

ラプラプ首長像

ラプラプ首長像

マゼラン記念碑に背を向けて隣り合い、海を向いて立つこちらの像。マゼランを侵略者とみなし、最後まで戦った英雄として地元の人に崇拝されるラプラプの勇姿を見ることができます。

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ビサヤ諸島とその他の島々

ビサヤ諸島とその他の島々

旅のヒント

旅のヒント

大小さまざまな167もの島々から形成されているビサヤ諸島。リゾートホテルが充実したセブ島やマクタン島が観光のハイライトとなりますが、他の島々にも隠れ家的なリゾートホテルや見どころが点在。セブ、マクタンの両島に比べて、よりのどかな島の風景が広がっています。セブ島から高速船などを利用してアクセスし、島内はタクシーなどで移動することになります。

ボホール島

ボホール島

セブ島からは「スーパーキャット」と呼ばれる高速船で約1時間。3865平方キロメートル、フィリピンで10番目の面積を誇るボホール島は、セブ島同様にスペイン統治時代の歴史の舞台となった島です。初代総督と島の首長が友好を深めたことを記念した血盟記念碑、バクラヨン教会、ボホール博物館などの見どころは、島南西の州都タグビララン周辺にあります。島中央部にある、高さ50~60メートルの円錐形をした不思議な丘が連なるチョコレート・ヒルも必見です。

パングラオ島

パングラオ島

ボホール島のタグビラランから2つの橋で結ばれた小さな島。南側に位置するアロナビーチにリゾートホテルやダイビングショップなどが集まっていて、観光の拠点となっています。およそ4キロメートルのこの白砂のビーチは、のんびりとリゾート滞在を楽しむのに最適な場所です。島内最大の観光地は、ヒナグダナン洞窟。鍾乳洞の天井から洞内の池に光が差し込み、幻想的な光景が広がっています。真水と海水が混じるこの池では、泳ぐことも可能です。

ボラカイ島

ボラカイ島

セブ島から北西へおよそ378キロメートル。パナイ島を経由して船でアクセスします。この島は手付かずの自然が残されたネイチャーアイランド。西海岸には約4キロメートルの白砂のビーチがあり、ホテルやレストランなどが集まる観光の拠点となっています。島北端には洞内の天井にびっしりとぶら下がるコウモリの洞窟、北西側には独特の形状をしたプカ貝が取れるビーチなどがあり、ホテル発着のネイチャーツアーに参加するのがおすすめです。

COLUMN ビサヤ諸島のその他の島々

COLUMN ビサヤ諸島のその他の島々

国際的なリゾートとしての雰囲気は薄れますが、そのぶんフィリピンの素朴な素顔に触れられる島々を訪れるのも貴重な体験になるでしょう。フィリピンで4番目に大きなネグロス島は、人口の70%が砂糖産業に従事する砂糖の島。州都バコロドにはホテルやゴルフ場、カジノがあり、観光の拠点となります。パナイ島は、1年に1回開かれる謝肉祭ディナギャンとアティアティハンを見にフィリピン国中から多くの人が集まる島。太平洋戦争の激戦地だったレイテ島、島周辺に奇岩が連なるサマール島なども旅の候補となります。

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パラワン諸島

旅のヒント

旅のヒント

フィリピン群島の南西側に位置し、パラワン島を中心にクヨ諸島、カラミアン諸島など合計1768もの島々からなるパラワン諸島。面積はフィリピン最大を誇ります。「フィリピン最後の秘境」と呼ばれるとおり前人未踏の密林が広がる一方、リゾート開発も行われていて、なかには1島1リゾートスタイルのゴージャスな施設も誕生しています。大自然とともにゆったりと過ごしてみましょう。各島々へは、マニラから国内線を利用します。

エルニド

長さ397キロメートル、幅40キロメートルほどと細長いパラワン島の北部に位置するエルニドは、パラワン諸島北部に点在するリゾートアイランドへの発着港となる町。黒大理石の断崖が複雑な海岸を形勢していて、高級中華食材であるツバメの巣の宝庫にもなっています。周辺の小島には、1島1リゾートという贅沢な高級リゾートホテルが点在していて、近年急速に人気を高めています。

プエルト・プリンセサ

パラワン島のほぼ中央に位置するパラワン州の州都。空港や港があり、州の交通の要衝であり経済の中心地となっています。とはいえ、人口はおよそ12万人。まだまだ素朴さが残っています。市内には、州内の少数民族の手工芸品や衣装などが展示されたパラワン博物館、メンドーサ公園、大聖堂、少し郊外にはクロコダイル・ファームやパラワン蝶園などの見どころがあります。

COLUMN パラワン島でエコツーリズム

COLUMN パラワン島でエコツーリズム

熱帯雨林に覆われた山岳地帯が島の大部分を占め、「フィリピン最後の秘境」と呼ばれるパラワン島。世界遺産に登録されたプエルト・プリンセサ地底河川国立公園やトゥバタハ岩礁海中公園をはじめ、20世紀初頭まで伝統の焼畑農業や狩猟生活を送っていた少数民族が暮らす山岳地帯などへのエコツーリズムが盛んに行われています。基点となるのは、プエルト・プリンセサとエルニド。ホテルやコテージに滞在する数泊のツアーに参加すれば、大自然とそこに暮らしてきた人々の暮らしを満喫することができるでしょう。

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ダバオとその周辺

ダバオとその周辺

旅のヒント

フィリピン国土の南1/3を占める群島から成り立つエリアで、中心となるのがフィリピン第2の大きさを誇るミンダナオ島です。観光地化されていないのどかな風景が広がるなか、先住民族の伝統、豊かな植生と独自の生態系、スペインの植民地化と最後まで戦ったイスラム王国の足跡など、このエリアならではの自然や文化を感じることができるでしょう。マニラからは国内線で1時間40分、セブ島からは30分ほどでアクセスできます。

ダバオ

ミンダナオ島東海岸に位置する港町であり、フィリピン第3位の人口を抱える都市ダバオ。市街の道路や橋なども整備が行き届き、清潔感を感じさせます。20世紀初頭には、アバカ(マニラ麻)の栽培に従事する2万人の日本人移住者が住む東南アジア最大の日本人街を形成。現在でも多くの日系人が暮らしていて、定年を迎えた日本人のロングステイ候補地としても注目を集めています。市街南側に広がるダバオ湾内には、白砂のビーチが美しいサマル島があります。

アポ山

標高2954メートル、フィリピン最高峰を誇る山です。ダバオ市街の西側にそびえ、このエリアのシンボルともなっています。太平洋戦争時には、この山の裾野で日本軍対アメリカ軍などとの激戦が繰り広げられたことでも知られています。山中には洞窟や滝など手付かずの自然が満喫できるスポットが残されていますが、トレッキングするには日数を要するうえに、現在はゲリラが潜伏している可能性があるため登山は避けたほうがいいでしょう。

ダバオ博物館

市の中心部から20キロメートルほど離れた場所にあるこの博物館は、ダバオの先住民族、歴史的な写真や開拓者などに関する資料を展示しています。特に先住民族の手工芸品や衣装は必見です。

プラハの幼きイエスの神殿

市街から少し離れた場所に建つ、チェコ・プラハから贈られた「幼きイエス像」を収めた聖堂。ダバオのローマカトリック信者の聖地となっています。近くには、ダバオ市内を一望できる展望台があります。

ラン園

ミンダナオ島に自生するランの固有種を栽培するラン園が、ダバオ市の中心部にあります。数々の固有植物が見られるミンダナオ島ですが、ランの固有種の多さは世界屈指といわれています。なかでもワリン・ワリンはダバオのシンボルのひとつで、8~9月に最盛期を迎えます。そのほか、市内にはいくつかのラン園が点在しています。

アポ・ゴルフ&カントリークラブ

雄大なアポ山の山麓、ダバオ市内にほど近い場所にあるゴルフ場(全長7001ヤード、パー72)。フィリピンカップやジョニーウォーカーカップなどのメジャートーナメント会場にもなっている本格的なコースです。特に10番は、アポ山を眼前に望みながらのプレーが楽しめる名物ホールです。

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グルメ

他の東南アジア各地域の料理との共通点を持ちながら、中国やスペインを初めとする各国の文化を取り入れて発展したフィリピン料理。醤油を多用するなど日本料理の影響も垣間見られ、国の歴史をそのまま映す料理といえるでしょう。主食は米で、ここに煮込み料理やスープなどのおかずをかけて食べるスタイルが一般的。最初はちょっと抵抗があっても、地元の人にならってチャレンジしてみると、その複雑な味わいに魅了されるでしょう。

1.フィリピン料理
甘味や酸味を重視し、辛い料理はほとんどないなど日本人にも食べやすいものが多いようです。地方ごとに特色が異なりますが、高級料理店から庶民派の食堂まで食べ歩きを楽しんでみてください。また、ウベアイスを筆頭にデザートメニューも豊富です。以下に挙げるものが代表的なメニューになります。
◆シニガン・スープ
フィリピンを代表するスープ料理。トマト、タマネギ、大根、シシトウなどの野菜類に、エビなどの魚介類や肉類を加えて煮込み、タマリンドで酸味を付けたもの。栄養たっぷりなうえ、辛くないのでぜひ試してみてください。
◆キニラウ
生の魚介類を酢でしめていただく料理です。タマネギやキュウリなどの野菜が入り、レモンを加えるためさっぱりとした風味。地方によって使う魚介が異なります。
◆アドボ
肉や魚介、野菜の炒め煮の総称ですが、特に豚や鶏の甘辛煮が出されることが多いようです。スペインから伝わった酢漬け法がベースとなっていますが、日本料理の影響を受けて現在は酢に加えて醤油を使うのが一般的。ローリエやニンニク、黒コショウの風味がご飯によく合って食欲を誘います。フィリピンを代表する家庭料理です。
◆カレカレ
カレーを連想させる名前ですが、実際は牛モツなどをピーナッツソースで煮込んだマイルドな味わいの料理です。一般的に牛テールが用いられますが、豚のホホ肉や鶏肉のものも。小エビの塩漬けとともにいただきます。クセがありますが、食べているとヤミツキになるかも!?
◆エスカベッチェ
揚げた魚に甘酢あんをかけた料理。何となくスペイン語のような響きを感じさせる料理名ですが、フィリピンではこれ以外にも甘酢あんやトマトソースの料理が多く、スペイン文化の影響を感じさせます。
◆レチョン
豚または鶏の丸焼きのこと。豚の丸焼きはレチョン・バボイ、鶏の丸焼きはレチョン・マノックと呼ばれていて、特にバボイは高価なため祝いの席などでよく登場します。製法は中華料理の丸焼きに似ていて、内臓を取り除いた肉を串刺しにしてゆっくり回しながら丸1日かけて焼いていきます。パリパリの皮とジューシーな肉が美味です。
◆ウベアイス
フィリピンでよく見かける紫色のアイスクリームです。ウベはフィリピンでポピュラーなイモの一種で、鮮やかな紫色は天然のものです。マイルドな味わいに虜になる人も多く、マニラの空港などではおみやげ用のものも売られています。
◆ハロハロ
フィリピンのデザートといえばこれ!というほどポピュラーなスイーツです。カキ氷に、ナタデココと甘く煮た豆、ココナッツやコーンフレークを入れ、ウベアイスを乗せたものが一般的。「ハロハロ」とは混ぜるの意味で、その名のとおり混ぜて食べるのがフィリピン流です。リゾートでのひとときなどにぜひどうぞ。
ヘルシーなシニガン・スープヘルシーなシニガン・スープ
家庭料理の代表格アドボ家庭料理の代表格アドボ
ウベアイス入りのハロハロウベアイス入りのハロハロ
クセになるカレカレクセになるカレカレ
レチョン・バボイレチョン・バボイ
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特産品・おみやげ

フィリピンの特産品というとマンゴーやパイナップルなどの果物などがまずイメージされますが、現地では繊細な手工芸品が島々の伝統文化として息づいています。特徴としては、天然の素材をていねいに加工し、美しい装飾を加えたものが多いこと。特に女性は必見といえるでしょう。以下が代表例ですが、これ以外にもバギオのシルバー製品、少数民族による手織り布やバンブー製品など、地域ごとにさまざまな特産品があります。

1.ピーニャ
パイナップルの葉から繊維を取り出し、糸をつむいで手織りしていくという、気の遠くなるような長い工程を経て作られる伝統的な布のこと。繊細で豪華な刺繍を施して美しく仕上げます。フィリピンではクイーン・オブ・ファブリックと称され、シルクより高価なものとして正装用の衣類や結婚式のガウンなどに重用されてきました。スカーフなどの小物はおみやげにも最適でしょう。バナナの繊維で織られる「フーシ」もあります。
2.セブ島の雑貨
セブ島を中心に、ココシェル(ココナッツの殻)や竹などの天然素材を使用したバッグ類なども多数作られています。ナチュラルな色合いはリゾートファッションによく合うでしょう。細やかな手仕事が生きています。
3.その他の布製品
フィリピンを代表する布として挙げられるのがアバカを使ったもの。アバカはバショウ科の植物で、丈夫な繊維がとれるためフィリピン各地で生産されてきました。分類上は麻ではありませんが、日本ではマニラ麻の名でも知られています。コットン製品も豊富で、これらを使ったエスニック雑貨は日本でも普段使い用におしゃれに使えるでしょう。
4.貝製品
島々からなるフィリピンでは貝の種類も大変に豊富で、古くから装飾品としての加工技術も発達してきました。カジュアルなものから、ジュエリーのように繊細な輝きを放つカピスシェルのものまで、日本ではちょっと手に入らないアクセサリーとしてチェックしてみてください。
贈り物としても最適なピーニャ製品贈り物としても最適なピーニャ製品
ココシェルを使ったバッグココシェルを使ったバッグ
かわいらしいものも多いアバカ製品かわいらしいものも多いアバカ製品
シェルを使ったアクセサリーシェルを使ったアクセサリー
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