観光ガイドミャンマー![]() インド、中国、ラオス、タイと国境を接し、ベンガル湾、アンダマン海に面した広大な国土を持つミャンマー。古来より仏教に深く帰依し、五戒を守って慎ましく暮らす人々の暮らしが息づいてきました。大平原に無数に林立するパゴダを筆頭に、歴史的な建造物もほとんどが宗教関連のもの。肥沃な大地をめぐる激しい戦いの歴史のなかでも常に人々の信仰を集め、今も色あせることなく輝き続けていることに驚かされるでしょう。いくつもの大河、そして海からとれるさまざまな幸を中心としたミャンマー料理も楽しみです。 国の概要
![]() 旅の基本情報
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 現地での出入国手続き
国内交通
![]() ![]() おもな見所![]()
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![]() ![]() ヤンゴン
![]() 旅のヒント![]() かつてシュエダゴン・パゴダの門前町と呼ばれたヤンゴン。ヒマラヤ山脈の南端からマルタバン湾へと注ぐエーヤワディー川(イラワジ川)が造ったデルタ地帯に広がるミャンマー最大の都市で、2006年にネイピードーに遷都されるまでは首都として栄えてきました。繁華街はスーレー・パゴダからヤンゴン中央駅にかけて広がっていて、鉄道の路線と並行するポージョー・アウンサン通りにデパートなどが林立しています。市内の移動はタクシーを利用すると便利です。 シュエダゴン・パゴダ![]() およそ2500年も前に創建されたと伝わるミャンマー最大の聖地。緑豊かな人民公園に隣り合うシングッダヤの丘の上に巨大な黄金の仏塔が建ち並ぶ、きらびやかな光景でもヤンゴン観光のハイライトとなっています。東西南北4カ所の入り口からは壮麗な回廊が続いていて、南入り口からは104段の階段かエレベーターを利用して頂上へ。メインの仏塔は高さ99.4メートル、基底は周囲433メートルという巨大さを誇り、最高部は数千ものダイヤモンドやルビーなどで飾られています。仏塔を覆う金箔はすべて信者から寄進されたものといわれ、ミャンマーの人々の信仰心の篤さを伺い知ることができます。 スーレー・パゴダ![]() 周りをロータリーに囲まれた、街の中心に位置するパゴダ(仏塔)。東西南北に大通りが伸びていて、街歩きの際の目印となる場所です。ロータリー南東側には独立記念塔と公園、最高裁判所があり、北東側には市庁舎が建っています。 ボータタウン・パゴダ2500年ほど前に8人の僧がブッダの遺品を安置したという伝説の地に建つ、黄金の仏塔。ヤンゴン川沿いにあり、ゆったりと流れる川景色との対比もみごとです。間近で眺めたら、川の上からも見学してみましょう。スーレー・パゴダから南へ下った場所にヤンゴン川を対岸へと渡るフェリー乗り場があり、この船上から美しく眺めることができます。 COLUMN 古典芸能を鑑賞![]() ビルマ式の竪琴や古典劇など、伝統芸能を鑑賞するのもミャンマーの旅の醍醐味のひとつ。きらびやかな衣装を身にまとい優雅な踊りを披露する古典劇は、特に人気の芸能です。ストーリー展開は毎回同じなのが特徴で、主人公の女性が恋をして駆け落ちし子供が誕生するものの、夫はヘビに噛まれて死別。子供は溺死し、実家は火事に。ついに発狂して出家して、ようやく救われるという内容。発狂する場面のこっけいな歌や踊りで最大の盛り上がりを見せます。また、劇の前には道化が入り、観客の笑いを誘います。ミャンマーの芸能には、笑いが欠かせない要素となっています。 チャウットジー・パゴダ![]() シュエダゴン・パゴダの北東にあるこちらの仏塔では、肘枕で悠然と横たわる全長70メートル、高さ17メートルの涅槃(寝釈迦)を拝観することができます。巨大な足の裏には仏教の宇宙観を示す像が描かれていて、緻密な模様に驚かされるでしょう。堂内には寄進者の名が刻まれていて、日本人の名も見ることができます。 国立博物館人民公園の南方ほど近くにある、ミャンマーの悠久の歴史と文化を伝える博物館。1階には仏教文化とミャンマー最後の王朝であるコンバウン朝に関する展示物があり、2階では、ミャンマー最古の統一王朝であるパガン朝の歴史や当時の文化を紹介しています。3階は伝統芸能や工芸品、4階は装飾品や絵画、5階は少数民族に関する資料などが展示されています。 カンドージー湖(ロイヤル湖)![]() ヤンゴンの人々が思い思いの場所で寛ぐ緑の公園。公園はカンドージー湖を中心に造られていて、市民の憩いの場となっています。広大な園内には何軒かのレストランや茶店があり、なかにはパゴダを思わせる黄金で飾られた湖畔のレストランもあります。 宝石博物館ヤンゴン中心部から少し離れたインヤー湖公園にあるこちらは、その名の通り宝石を展示する博物館。ミャンマーは宝石の世界的な産地で、特に有名なのがルビーと真珠です。展示室には世界最大のルビーの原石や巨大な真珠などが展示されていて、みごとに加工された装身具なども見ることができます。館内には20ほどの宝石店があり、その場で購入することも可能です。 COLUMN イギリス統治時代の建物巡り![]() かつてイギリスの植民地下に置かれたミャンマーのなかでも、その中心地となったヤンゴンにはたくさんの英国風の建築物が残されています。特に、ヤンゴン中央駅からスーレー・パゴダへの通りを南下したあたりに数多く点在していているので、散歩気分でのんびりと洋館巡りを楽しむことができるでしょう。ビクトリア様式の最高裁判所、税関、情報省、中央郵便局、イギリス大使館などがおもな見どころです。 ボージョー・アウンサン博物館カンドージー湖の北側にある博物館。ビルマ国軍を興し、イギリスからの独立を進めた英雄・アウンサン将軍を記念して造られました。建物には、将軍が1945年5月から暗殺される1947年7月まで実際に暮らした家が使われています。館内では家具や蔵書、将軍の娘であるアウンサンスーチー女史が使っていたベッドなどが当時のままの状態で保存されています。 ボージョー・アウンサン・マーケットヤンゴン市内最大規模のマーケットで、生鮮食料品ではなく、服飾や日用品、美術品、貴金属などがメインに販売されています。建物は1926年の建造で、ドームを備えた美しいもの。以後、次々に増築を繰り返して現在の形になりました。値段は交渉制となりますが、旅行の記念品やみやげ物を探すのに最適なので足を運んでみてはいかがでしょうか。 インヤー湖かつての首都とはいえ緑豊かなヤンゴンのなかにあって、ひと際緑濃い場所がこちら。カンドージー湖公園の6倍ほどの広さを誇り、とにかく広大な憩いの場。ミャンマーで人気を集める観覧車のある遊園地もあり、地元の人のレジャーやデートのスポットにもなっています。公園の周辺は文教地区です。 カバイエー・パゴダ空港からヤンゴン市街へ向かうと左手に見えてくる、インヤー湖の北側にある高さ36メートルの仏塔。1952年に当時の首相が世界平和を祈願して建造したものです。仏塔の北側にはインドの仏跡を模した洞窟があり、インヤー湖一帯の見どころと合わせて巡るのが効率的です。 COLUMN 篤い信仰心の表れである得度式![]() 国内のどこを訪れてもパゴダ(仏塔)があり、熱心に祈りを捧げる人々の姿が深く心に刻まれるミャンマー。全土にわたって無数に林立するパゴタのひとつひとつに、功徳を積んで幸福を得たいという人々の願いが込められています。その最高の功徳となるのが、子供や子孫が出家すること。仏教で僧になるために出家することを「得度」といいますが、男子は一生に一度は仏門に入ることが不文律ともなっているミャンマーでは、男の子が7〜12歳になると1週間ほど出家するのが慣わしです。得度式は華やかに盛大に行われるのが特徴で、場所によっては地区や村を挙げてのお祭になっていることも。特に学校の休みと農閑期が重なる3月には、各所で得度式のパレードなどを見ることができます。 バガン
![]() 旅のヒント![]() エーヤワディー川の中流域に広がる平原に、無数のパゴダ(仏塔)や寺院が林立するバガン。1044年、ビルマ族による最初の統一王朝が築いた古都です。パゴダや寺院は広大なエリアに点在しているので移動は計画的に。体力に自信があれば、レンタサイクルでのサイクリングがおすすめです。効率的に巡るならタクシー、のんびりとした情緒を楽しむなら馬車も利用できます。馬車はホテルで手配してもらえますが、乗り物酔いをする人は注意を。さらに、朝夕に熱気球に乗って上空から平原を一望するツアーもおすすめです。 シュエジーゴン・パゴダ![]() 方形の基壇もその上にそびえる巨大な仏塔も金箔で覆われた、バガンを代表するパゴダ。強い日差しを反射し、いっそうきらびやかな姿を見せています。パガン朝屈指の征服王アノーヤター王が11世紀後半に建設に着手し、次代の王が完成させました。仏塔の四隅にも黄金の小仏塔があります。 アーナンダ寺院![]() バガンに数ある寺院でももっとも美しいといわれているのがこちらです。一辺63メートルの正方形をした本堂は、3層に重ねた正方形の上にさらに3層の基壇を乗せ、その上に黄金の仏塔がそびえる端正な佇まい。本堂には四方に入口があり、それぞれの奥に9.5メートルほどの仏陀の立像が安置されています。東西の2体は造り直されたものですが、南北2の2体は1091年の創建当時のものです。境内へ入るには、靴を脱いで素足になることを忘れずに。 ダマヤンジー寺院![]() 方形を積み上げた階段ピラミッドのような形状をした頂部が目を引き、均整のとれた美しさを誇っています。12世紀にパガン王朝5代目の王が「もっとも変わった姿で、もっとも精密な細工を施した寺院を」と命じて建造がスタート。しかし、王は暗殺されて工事は中断。今でも未完成のままという逸話の残る寺院です。 タビニュ寺院![]() 高さ65メートルという、バガンの中でもっとも背の高い寺院。1140年にパガン朝のアラウンズィトゥ王によって建立されました。2層構造の上に3段の基壇、そして塔が建っています。周囲には畑が広がっていて、収穫期を終えると牛やヤギが放牧されているなど、ミャンマーらしいのどかな風景が続いています。 考古学博物館![]() 1階には発掘品と遺跡の模型、パガン朝の人々の風俗、2階には仏像と壁画などが展示されています。パガン朝の歴史を深く知ることができる必見スポットです。建物は新しいものですが、城壁の内側が考古学保護区に指定され、新しい建物や住宅の建設が禁止されているオールドバガンにあるだけに、周囲の遺跡の雰囲気に合わせて古典的なデザインが採用されています。 ゴドーパリィン寺院高さ55メートルの堂々たるこの寺院は、バガンで2番目の高さを誇ります。1174〜1211年、2代の王の治世にわたって創建されました。白漆喰の城郭のような姿は、オールドバガン地区の中央にあり、各所からその姿を目にすることができます。 シュエグージー寺院白漆喰の基壇の上に黄金の塔が建つ美しい寺院。1131年に創建されたと伝わっています。ここでは内部の階段をたどって上部のテラスに出ることができるのですが、テラスからの眺めは実にみごと。バガン一の高さを誇るタビニュ寺院を間近に眺められるほか、四方八方にパゴダや寺院が林立する様が一望できます。時間を変えて訪れて、心ゆくまで堪能するのもおすすめです。内部では漆細工が販売されています。 ブパヤー・パゴダ![]() エーヤワディー川に面して建つバガン最古のパゴダ。黄金に輝く円筒形の仏塔が目を引きます。パガン朝によって滅ぼされ、その文化が引き継がれたというピュー族が7、8世紀に建立したと伝えられています。また、ここはすぐ前を流れる雄大なエーヤワディー川の遥か彼方に日が沈む夕陽の名所としても知られていて、夕暮れ時には多数の人々が夕涼みがてら集まってきます。バガンきっての古刹から眺めるダイナミックな川の景色を堪能してください。 マハーボディー・パゴダ![]() ヒンドゥー教寺院の一般的な形状である四角錐形をした、バガンでは珍しい形をしたパゴダです。ブッダが悟りを開いたと伝わる仏教の聖地、インドのブッダガヤーにある仏塔を模したといわれています。1215年に建造されました。ブバヤー・パゴダのすぐ南側に建っています。 シュエサンドー・パゴダパガン王朝の前期となる1057年に建てられたこのパゴダは、日没の頃に最大のハイライトを迎えます。5層に重ねられた基壇の最上部まで登ることができるとあって、その眺めは格別。遥かかなたまで続く無数のパゴダや寺院が、夕日を背景にシルエットとなって大地に浮かび上がる、幻想的な光景を目にすることができるためです。パゴダ北側の寺院ではフレスコ画、南側のお堂では11世紀の涅槃を見ることができます。 ミンガラゼディ1284年建造というパガン朝最後の仏塔がこちら。痛みがひどく、上部への階段も損傷が目立ちますが、それだけにバガン朝の栄枯盛衰をひしひしと感じることができる遺跡といえるでしょう。ビルマ族初の統一王朝であったパガン朝は北方へと勢力を伸ばしましたが、南下するモンゴル帝国と激突。幾多の戦いの後、13世紀に滅亡したと伝えられています。 スラマニ寺院オールドバガンの城壁から2キロメートルほど離れた場所にあります。1183年建造の2層構造で、バガンの寺院のなかでもっとも良い状態で保存されていることで知られています。東西南北を向いた4対の仏陀坐像のほか、壁一面に描かれた11世紀のフレスコ画も必見。こうしたフレスコ画は他の寺院の壁にも描かれていましたが、現在鮮明に見ることができるのはここだけとなっています。 マヌーハ寺院オールドバガン地区から南に続くミィンカバー村にあります。パガン朝のアノーヤター王が滅ぼしたタトォン国王マヌーハが建立したと伝えられているだけに、バガンにある寺院とは異なる姿をしているのが特徴です。なお、この村は漆工芸が盛んで、境内には漆製品を売る少女たちが集まっています。 ダマヤージカ・パゴダ![]() 12世紀に建立された当時のままという赤レンガが残されたパゴダ。5角形の3層の基壇の上のテラスまで登り、塔を一周することができます。この上部からは、パゴダが並び立つバガンらしい風景を眺めることができます。 マンダレー![]() 旅のヒント![]() 正方形をした旧王宮を中心に碁盤の目状に道が整備され、整然とした街並みが広がるマンダレー。最後の王都が置かれ、現在もミャンマー第2の規模を誇る大都市となっています。観光のハイライトとなるのは1辺が3キロメートルほどの広大な旧王宮と街の北側に位置するマンダレーヒルで、ここに見どころが多く集まっています。サイカーなどを利用して市内を移動するといいでしょう。 マンダレーヒル![]() 南側の入り口を巨大な2頭の獅子が守り、荘厳な雰囲気が漂うマンダレーヒル。山全体が聖地となっています。山頂部にはマンダレー最古の仏塔があり、そのテラスからは広大な旧王宮や市街を一望することができます。山頂部へは、途中まで車で行ってエスカレーターやエレベーターを利用するか、南側入り口から屋根のある階段の参道を歩くかを選ぶことができます。参道を歩けば、茶店やみやげ物店、踊り場ごとに置かれた仏塔なども見られるでしょう。 チャウットージー・パゴダマンダレーヒルの南麓にあります。マンダレーに王都を築いたコンバイン王朝のミンドン王が19世紀中頃に建てました。ミンドン王はマンダレーにいくつものパゴダや寺院を建立したことで知られていますが、ここはその代表格ともいえる寺院です。本堂に鎮座する大きな仏像は、30キロメートルほど北側のサジン山から切り出した大理石で作られていて、白い肌をしているのが特徴。1865年の開眼時には2万人もの僧侶と兵士が動員されたといわれています。 クトードー・パゴダ![]() 729もの美しい白亜の仏塔が並び立つ寺院が、マンダレーヒル東側にあります。ミャンマーの仏塔は金箔で覆われたものが中心となっていますが、マンダレー一帯は純白のものが多いのが特徴。なかでも、マンダレーヒル山頂から市街を眺めたとき、ひときわ白く輝いて見えるのがこのパゴダでしょう。仏塔ひとつひとつには経典を刻んだ石版が収められています。 サンダムニ・パゴダ![]() マンダレーに都を置いたミンドン王が、王宮が完成するまでの仮住まいとした場所。境内を埋め尽くさんとばかりに1774もの小さな仏塔が直線状に並んでいて、見る者を圧倒します。クトードー・パゴダの西側に隣接しています。 シュエナンドー僧院![]() かつては王宮の中にあり、ミンドン王や第一夫人もたびたび足を運んだという僧院。ミャンマーでは僧院は木造のものが一般的ですが、コンバウン朝時代などの古いもので現存しているものはごくわずかです。歴史的にも貴重な木造建築としてぜひ見ておきましょう。日本の仏教建築にも彫刻は欠かせないものですが、この僧院は外壁や内壁にいたるまで細かな彫刻が施されていて目を見張ります。王朝時代の優れた木彫技術を存分に感じさせてくれるでしょう。 旧王宮![]() コンバウン朝の王宮です。ミンドン王によって建造されましたが、そのわずか24年後の1885年、ティーボー王治世時代にマンダレーは英印軍の占領を受け、王はインドのポンペイに幽閉されてしまいます。この事件をもってミャンマーから王朝が消滅したため、ここは最後の王宮となりました。その後、第二次世界大戦で日本軍と英印軍との戦いにより、城壁を除く建物のすべてが焼失。1990年に建物の一部が復元され、外国人にも公開されています。 マハムニ・パゴダ(ヤカイン・パゴダ)![]() マンダレー最大規模の仏塔で、本尊はマハムニ仏。疾患のある部分をなでると症状が改善するといわれていて、金箔を貼り付けながら仏像をなで、熱心に祈りを捧げる参拝者が集まっています。境内にある獅子や人間などの6体の青銅像はカンボジアのアンコールワットにあったもので、周辺諸国との抗争の結果、この地に移されました。 サガイン![]() マンダレーから南西へおよそ30キロメートル。14世紀にシャン族の王都が置かれたサガインがあります。かつての遺構は失われましたが仏塔や僧院の建設は続き、特に町郊外のサガインヒルには150以上の白亜の仏塔や寺院が点在。一帯で唯一の橋であるインワ鉄橋から白亜の仏塔が散在する光景を望むことができます。現在この町は、仏教修行の中心地となっています。 アマラプラ![]() マンダレーの10キロメートルほど南方にあるアマラプラは、マンダレーに遷都する前にコンバウン朝の都があったところ。エーヤワディー川とタウンタマン湖に挟まれていて、王宮跡や1000人前後の僧が修行をする国内最大級のマハーガンダヨン寺院などが見どころとなります。境内の僧院では彼ら見習い僧の食事の様子を見学できるほか、いっせいに並んで托鉢に出る姿もアマラプラらしい風景のひとつとなっています。 その他のエリア旅のヒント![]() ヤンゴンやバガン、マンダレーに加えて訪れてみたいのが以下の4エリア。いずれもヤンゴンまたはマンダレーからアクセスすることになりますが、自力で向かう場合はバスや鉄道を利用することになります。移動には多少の困難を伴うかもしれませんが、そこで出会うミャンマー屈指の古都や神秘的な聖地、自然美や少数民族の人々は、日本ではまだまだ紹介されていないもの。労した甲斐のあるすばらしい場所ばかりです。 バゴー![]() ヤンゴンの北東70キロメートルほどの距離にある、モン族の王都があった古都。13〜16世紀に建てられた仏教遺跡がいくつも復元されていて、史跡や寺院巡りを楽しむことができます。さまざまな民族の興亡があるミャンマー史の中で、もっとも古い記録に登場するのがモン族。東南アジアで最初に仏教を受け入れたことでも知られています。 チャイティーヨ![]() ヤンゴンからバスや鉄道を乗り継いでおよそ5時間。鉄道が通じているチャイトーからヤテタウンまで政府運行のトラックの荷台に乗って行き、さらに徒歩1時間の場所にあるミャンマー屈指の巡礼地。ここのシンボルは、山頂直下の崖からはみ出すように置かれ、今にも落ちそうで落ちない不思議な巨岩です。ミャンマーらしく金箔で覆われている岩の上には小さな仏塔が建ち、内部には仏陀の聖髪が納められているといわれています。聖域内では素足で見学を。 ポッパ山![]() パガンの南東約50キロメートル。25万年ほど前に山の大噴火で山頂部分が吹き飛ばされ、この地に落ちたという通称「ポッパ山」。正式名称は「タウン・カラッ」です。垂直にそそり立つ岩山の上部に寺院が築かれていて、ビルマ土着信仰である「ナッ信仰」の聖地となっています。 インレー湖![]() 標高900メートルほどのシャン高原にあるこの湖は、雨季になるとその面積を倍ほどに広げる自然の宝庫。湖北端のニァゥンシュエから小舟で湖上遊覧を楽しむことができます。細長い小舟を操るのは、この地に暮らすインダー族の人々。湖上に作られた村やパゴダ、浮き草の畑などを案内してくれます。周辺にはイギリス統治時代に避暑地となったカロー、2548本もの仏塔がびっしりと並ぶカックーの遺跡などの見どころが点在しています。 グルメ日本ではまだまだなじみの薄いミャンマーの料理。それだけに旅先で楽しむグルメ体験は発見の連続になるでしょう。ミャンマーの文化も、民族の伝統が重なり合って発展してきました。もっとも影響を受けているのがインド文化といわれ、長い年月の間にこの地でアレンジを加えたミャンマー料理として溶け込んでいます。現地では脂っぽさは「美味」とされる傾向にあるため、スパイスと合わせて食べていると多少胃腸が疲れることも。都市部には日本料理や中華料理の店もあるので、使い分けましょう。
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 特産品・おみやげミャンマーらしいショッピングアイテムを探すなら、やはり伝統工芸品がおすすめです。いずれもミャンマーの長い歴史とともに歩んできたもので、自然素材に丹念な手仕事を施した品々はナチュラルな雰囲気が特徴です。南国らしいカラフルなものも多いですが、あくまでも派手すぎず、また繊細な意匠も日本人の好みに合うので、想像以上にショッピングが楽しめるはずです。代表的なアイテムは以下のとおりです。
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