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観光ガイド

ラオス

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ラオス

静かなる仏教国。東南アジアの内陸部に位置するラオスは、悠久の大河メコンやそこに流れ込む支流、連なる山々といった豊かな自然に恵まれた国です。人々は古くから仏教に深く帰依し、きらびやかな寺院に日々の祈りを捧げ、僧侶による毎朝の托鉢にも喜捨を欠かしません。経済的に見れば決して裕福な国ではありませんが、心豊かに暮らすラオスの人々と触れ合うとき、私たちの心もまた静かに癒されていくのを感じることでしょう。そんなラオスの旅は、首都ビエンチャンと古都ルアンパバーンがハイライトとなります。

国の概要

1.国名
ラオス人民民主共和国/LAO PEOPLE'S DEMOCRATIC REPUBLIC
2.位置
北緯14度~22.5度、東経100度~107度
3.面積
23万6800平方キロメートル
4.人口
約644万人(ASEAN-日本統計ポケットブック2011)
5.人種と民族
低地ラオ族が70パーセントを占め、ほか70近くのさまざまな民族から構成されています。
6.政体
人民民主共和制
7.首都
ビエンチャン
8.宗教
仏教徒が90パーセント以上を占めています。
9.言語
公用語はラオ語。都市部などの観光客の多いエリアでは英語が通じることもあります。
10.歴史
およそ4万年前の石器が発見され、先史時代から人類が暮らしていたことが明らかになったラオス。その後、モンゴル周辺で発祥したラオ族が南下し、「ムアン」と呼ばれる都市国家が形成され、各地に点在する状態が続きました。1353年、現在のラオスの基礎となる初の統一国家ランサーン王国が、ルアンパバーンを都に建国されます。1551年に王位を継承したセタティラート王の時代には、タイ北東部やカンボジア北部にまで領土を拡大するなど全盛を極め、都がビエンチャンに移されました。17世紀に入ると西欧との交易が始まり、ビエンチャンは東南アジアでもっとも荘厳な町と評されるまでに繁栄します。しかし、18世紀になると王位を巡る争いからビエンチャン、ルアンパバーン、チャンパーサックの3国に分裂。タイやカンボジアの影響下で混乱が続き、やがてタイの支配下に置かれます。こうした隣国勢力への対抗のため、ラオスの王族は当時周辺に進出しつつあったフランスと手を結び、1893年にはフランス領インドネシア連邦に編入されました。この時代にラオ族からとったラオスの名で呼ばれるようになります。第2次世界大戦時に日本軍の侵攻を受けた後、1949年にフランス連合内でラオス王国として独立、1953年にフランス・ラオス条約により完全独立を果たしました。その後内戦が繰り返されましたが、1973年に終結を迎え、1975年には王政を廃してラオス人民民主共和国が成立しました。
全土の地図
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旅の基本情報

1.通貨
単位はKip(キップ)。紙幣はKip5万、2万、1万、5000、2000、1000、500、100で、硬貨は使われていません。
2.両替
空港や都市部の銀行、ホテル、両替所、旅行会社などで日本円から直接キップへ両替することができます。しかし、キップへの信用が不安定なため、US$やタイ・バーツも広く普及しています。首都ビエンチャンでは、ほとんどの屋台でもUS$が利用できます。事前に小額のUS$を用意しておくのがおすすめです。
3.チップ
チップの習慣はありません。ただし、高級ホテルやレストランでは、心付け程度のチップを渡す人も多いようです。
4.電話
  • 国内電話
    市街やホテルロビーなどにある公衆電話でかけることができます。都市部ではコイン式のほか、テレフォンカード式も普及しています。
  • 国際電話
    ホテルの客室内の電話や公衆電話からかけることができます。直通のほか、日本語オペレーターを通して相手の電話番号につなぐ方法もあります。
    直通電話のかけ方:国際電話識別番号00+日本の国番号81+市外局番の最初の0を取った番号+先方の電話番号
  • 日本からラオスへ
    ラオスの国番号は856です。
    直通電話のかけ方:各社の国際識別番号+国際電話識別番号010+ラオスの国番号856+市外局番の最初の0を取った番号+先方の電話番号
5.水
水道水は飲用できません。地方では地下水が一般的に利用されています。ミネラルウォーターを購入して飲用しましょう。
6.電圧とプラグ
220ボルト、50ヘルツ。コンセントプラグは丸形2穴タイプとなります。日本の100ボルト仕様の電化製品を使用する場合は変圧器、丸形2穴タイプの交換アダプターが必要です。
7.時差
ラオスと日本の時差はマイナス2時間。日本が正午のとき、ラオスは午前10時になります
8.気候
熱帯モンスーン気候に属し、暑季(3~5月)、雨季(6~10月)、乾季(11~2月)の3つの季節に分かれます。暑季は夜になっても気温が下がらず、内陸部のビエンチャンなどはかなり高温となります。雨季はスコールが降るようになり、気温は少し下がります。乾季は、日中こそ暑い日々が続きますが、朝晩は上着が必要なほどに気温が下がります。
9.治安
ビエンチャンやルアンパバーンなどの都市部は、東南アジア屈指の治安のよさを誇ります。スリや置き引き、引ったくりなどに十分に気をつけ、夜間の一人歩きを避けるなど一般的な注意を払っていれば問題ないでしょう。山岳部へ足を延ばす場合は、武装集団が潜伏するエリアもありますので、事前に外務省の海外安全情報などで確認しておきましょう。
10.おもな連絡先
  • 日本
    • ラオス人民民主共和国大使館
      東京都港区西麻布3-3-22
      電話03-5411-2291
    • 国際機関日本アセアンセンター観光交流部
      東京都港区新橋6-17-19 新御成門ビル1F
      電話03-5402-8008
  • ラオス
    • 警察:電話191(事件・事故の場合)
    • 警察:電話212706(一般犯罪警察)
    • 救急:電話190(火災の場合)
    • 救急:電話212707(消防署)
    • 在ラオス日本大使館
      Road Sisangvon, Vientiane
      電話021-41-4400
      http://www.la.emb-japan.go.jp/
    • ラオス人民民主共和国大使館(バンコク)
      502, 502/1-3 Soi Sahakarnpramoon, Pracha Uthit Road, Wangthonglang, Bangkok
      電話66-2-539-6667
11.祝祭日
詳細はこちら
Kip(キップ) Kip(キップ)
コンセントの形状 コンセントの形状
市場に並ぶのは熱帯の果物 市場に並ぶのは熱帯の果物
ラオスで印象に残る人々の微笑み ラオスで印象に残る人々の微笑み
毎年4月中旬に行われる正月の風景 毎年4月中旬に行われる正月の風景
 
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日本からのアクセス

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現地での出入国

1.入国条件
  • パスポート残存期間
    入国時に6カ月以上の残存期間、2ページ以上の余白のあるパスポートが必要です。
  • 査証(ビザ)
    日本のパスポート保持者は、観光・ビジネス目的で入国する場合、15日以内の滞在であれば査証は不要です。16日を超える滞在を希望する場合は、事前に東京のラオス大使館でビザを取得するか、現地入国時にアライバル・ビザを取得する必要があります。現地で取得する場合、申請にはパスポート、写真2枚(通常は1枚ですが、2枚を要求される場合もあるので念のため)、US$30のビザ代が必要となります。
2.入国手続き
機内を出たら案内板に従い、入国審査カウンターに向かいます。必要なものはパスポート、機内で配られた出入国カード(各自記入)。入国時に査証を取得する場合は、同じ到着ロビーにある査証申請カウンターで取得してから入国審査を受けます。
3.荷物の受け取り
入国審査が終了したら、荷物を預けた人は到着便の便名が記されたターンテーブルへ進み、荷物を受け取ります。万が一紛失、破損している場合は、クレームタグを持参のうえで係員に申し出てください。
4.税関
荷物を受け取ったら、出口前にある税関へ。パスポートを提出し、申告するものがなければスムーズに審査は終了します。持ち込み禁止品や免税範囲は以下を参照してください。免税範囲を超える持ち込み品がある場合は、税関職員に申請します。(※2012年4月税関申告書は廃止になりました。)
  • 無税で持ち込めるもの(1人につき)
    通貨:US$1万相当以内
    酒類:酒類1本、ほかにワイン2本
    タバコ:紙巻500本または葉巻100本またはパイプタバコ500グラム
  • 持ち込み禁止品
    麻薬、火器、弾薬、わいせつ書物、野生生物、植物、仏像、骨董品など
5.出入国カードの書き方
  • 出入国カード
    記入例は下記の項目の番号とあわせて、こちらを参照してください。
    ※書式は予告なく変更になる場合があります。(2012年8月現在)
    1:姓(パスポート記載名)
    2:名(パスポート記載名)
    3:性別(MALE=男性/FEMALE=女性)
    4:生年月日(日/月/年)
    5:出生地
    6:国籍
    7:職業
    8:パスポート番号
    9:パスポートの有効期限
    10:パスポートの発行年月日
    11:パスポートの発給地
    12:ビザ番号
    13:ビザ発給日
    14:ビザ発給地
    15:旅行の目的
    16:便名(入国時)
    17:搭乗地
    18:団体旅行ですか?
    19:ラオスでの滞在先(ホテル名など)
    20:日付
    21:署名
    22:ラオスでの最後の滞在先(ホテル名など)
6.空港使用料/税金
ラオス国内の空港使用料は現在、航空券の購入時に一括で徴収されます。基本的に、空港で個別に支払う必要はありません。
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国内交通

1.空港から市内へ
  • ワッタイ国際空港からビエンチャン市内へ
    ビエンチャン市内から西へおよそ6キロメートルの場所にある空の玄関口。移動手段はタクシーがメインとなります。中心部までは所要15分ほどです。
    • タクシー
      到着ターミナルを出ると、タクシー乗り場があります。料金はクーポン制で、市内まではUS$5~6ほど。そのほか、高級ホテルなどでは送迎バスのサービスを行っている場合があります。予約時に確認して申し込んでおくと便利です。
  • ルアンパバーン国際空港からルアンパバーン市内へ
    ルアンパバーン市街からカーン川を越えて東へ約1.5キロメートル。市内へは、タクシーかトゥクトゥクを利用します。トゥクトゥクでも所要20分ほどです。
    • タクシー&トゥクトゥク
      到着ロビーを出るとタクシー乗り場があります。料金はいずれもクーポン制で、1台US$5と一律です。そのほか、高級ホテルなどでは送迎バスのサービスを行っている場合があります。予約時に確認して申し込んでおくと便利です。
2.国内線
日本の本州とほぼ同じ面積のラオス。ビエンチャンやルアンパバーン、南部のパクセなどへの長距離を移動する際、もっとも確実な手段が飛行機となります。運航しているのはラオス航空で、国内線チケットは日本または現地の航空会社・旅行会社を通じて購入できます。ただし、便数が少ないうえに1便あたりの座席数も限られているため、祝日などに利用する場合は早めの予約がおすすめです。なお、国内線を利用する場合はリコンファームや空港税Kip1万が必要です。
3.バス
ラオスに鉄道はなく、長距離移動の庶民の足となっているのが長距離バス。中国国境からカンボジアへ至る、国内を縦断する国道13号がメインルートとなります。道路網の整備は進んでいますが、未舗装の区間で泥にはまったり、トイレがなく道端で済ませることを求められるなど、少し冒険的な旅となります。
4.タクシー
国際空港や主要都市では、白い車体のタクシーが利用できます。これまでは台数も少なく料金も交渉制でしたが、外国資本の流入などにより台数が増え始め、メーターを導入するタクシーも増えつつあります。
5.ソンテウ
主要都市や地方都市などで見かけるソンテウは、トラックの荷台に人が乗れるように改造した乗り合いバス。停留所があるわけでもなく行き先を告げて料金を交渉するため、乗りこなすには多少ハードルが高くなりますが、慣れれば近距離を移動する際に活躍するでしょう。
6.トゥクトゥク
ラオスの都市部、地方などでもっとも活躍するのがこちら。ホテルや観光地にはたくさんのトゥクトゥクが待機しているほか、手を上げて合図をして流しを利用することもできます。料金は交渉制で、市内の移動ならKip5000程度が目安です。
ルアンパバーン国際空港 ルアンパバーン国際空港
ラオス航空の国内線 ラオス航空の国内線
路線バス 路線バス
白い車体のタクシー 白い車体のタクシー
乗り合いのソンテウ 乗り合いのソンテウ
流しも多いトゥクトゥク 流しも多いトゥクトゥク
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ビエンチャン

ビエンチャン

旅のヒント

旅のヒント

メコン川を挟んでタイと国境を接する、ラオスの首都ビエンチャン。きらびやかな仏教寺院や信仰篤き人々が祈りを捧げる光景が印象に残る、仏教国ラオスの中心地です。繁華街となるのは、メコン川沿いのファーグム通りと北側に並走するサムセンタイ通りに挟まれたエリア。徒歩で巡られる範囲に見どころなどが集まっています。少し離れたタート・ルアンなどへは、小回りの利くトゥクトゥクが便利です。

タート・ルアン

タート・ルアン

街の中心地から3キロメートルほど離れた場所にある、仏教国ラオスの国家的シンボルにもなっている黄金の仏塔です。3世紀頃にインドからの使者がブッダの胸骨を納めるために建立したと伝えられていますが、その起源は定かではありません。その後、ランサーン王国最盛期の1566年にセタティラート王が再建に着手。この王の像が入り口正面に立っています。ハスの花をモチーフにした外周85メートル、高さ45メートルの仏塔は三層構造で、かつて二層以上へは一般人が立ち入れませんでしたが、現在は内部へも入ることができます。

パトゥー・サイ(アヌサワリー)

パトゥー・サイ(アヌサワリー)

タート・ルアンと街中心部との間にある戦没者記念塔で、パリの凱旋門を模して造られました。そのため、かつては記念塔を意味する「アヌサワリー」と呼ばれていましたが、現在はパトゥー(門)・サイ(勝利)と呼ばれています。内部の階段を上って塔上部に出れば、メコン川に沿って広がるビエンチャンの街並みを一望することができます。

ワット・シムアン

ワット・シムアン

特に女性の参拝者が多いことで知られる、1563年に建造された寺院です。建設する際、柱を立てるための穴に妊婦が神への生贄として飛び込み、その上に石柱を立てたことで聖なる場所になったという伝説が伝わるためです。ビエンチャン中心部の南端にたたずみ、今も願掛けをする多くの参拝者を見ることができるでしょう。

ワット・ホー・パケオ

ワット・ホー・パケオ

ラオス北部のルアンパバーンからビエンチャンへ遷都される際、エメラルド仏を安置するために建立されたランサーン王国の守護寺院。1779年に勃発したシャム王国との戦いの際にエメラルド仏は持ちさられてしまい、現在タイ・バンコクのワット・プラケオにあるのがその仏像であるといわれています。当時消失した建物は1936年、フランスによって再建され、国内各地から集められた仏像など宗教美術品を展示する博物館になっています。

ワット・シーサケット

ワット・シーサケット

ランサーン王国が分裂した18世紀以後、幾多の戦火に見舞われたラオスでは、貴重な歴史的建造物が破壊されてしまった例が少なくありません。そんななか、ここは王国時代の1818年(1824年説もあります)に建造され、今も当時のままの姿を保っているビエンチャン随一の歴史的建造物として知られています。現在は博物館になっていて、美しい建築とともに本堂内部や周囲の回廊に並べられた幾多の仏像を見ることができます。

タラート・サオ

タラート・サオ

ビエンチャン市内で最大規模を誇る総合市場。繁華街の中心にあるので、滞在中はぜひ足を運んでみましょう。場内には日用品から衣類、電化製品、宝石などさまざまなものがそろっていて、みやげ物としても人気の伝統的な織物なども購入できます。もともとは朝市の意味でしたが、現在は8時半から16時頃まで営業しています。食料品は道を挟んだタラート・クアディンにあり、こちらも必見といえるでしょう。

友好橋

友好橋

ビエンチャン市街の南方にあるこちらは、タイとラオスを結ぶメコン川初の橋として知られています。全長1174キロメートル、幅13メートルほどで、オーストラリアの援助によって1994年4月に完成しました。両国の国境は外国人旅行者にも開かれていて、バスやタクシーを使った陸路での国境越えが可能です。

COLUMN ビエンチャンのホテル事情

COLUMN ビエンチャンのホテル事情

外国人向けの高級ホテルから、"超格安"ともいえるリーズナブルなゲストハウスまで、首都ビエンチャンには多数の宿泊施設がそろっています。ただし、高級ホテルはまだまだ軒数が少ないため、ハイシーズンになると予約がとりにくい状況となります。特に人気が高いのが、各種レストランやショップが入りラオス調の装飾が目を引く「ラオ・プラザ」、フレンチコロニアル様式のクラシカルな「セタ・パレス」は最高級ホテルとして人気。ゴージャスな滞在を希望する人は、早めの予約を心がけましょう。

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ルアンパバーン

ルアンパバーン

旅のヒント

旅のヒント ルアンパバーン

ビエンチャンからメコン川を遡ることおよそ400キロメートル。現在のラオスの基礎となるランサーン王国(1353~1779年)の都として栄え、80もの寺院が建設された古都ルアンパバーン。王朝時代に花開いた華麗な仏教文化の足跡が残ることから、世界文化遺産に登録されています。おもな見どころは徒歩圏内に点在しているので、古都風情を楽しみながらのんびりと散策するのがおすすめです。

ワット・シェントーン

ワット・シェントーン

メコン川とその支流であるカーン川が合流する場所に建つ、ルアンパバーンを代表する寺院。屋根が地面近くにまで迫り出した、典型的なルアンパバーン建築様式を見ることができます。1560年に当時の王セタティラートが建立した本堂は、見事な黄金の装飾が施されています。裏側にある「生命の木」のモザイクや本堂隣の祠のモザイク、竜の首をモチーフにした王の霊柩車など、往時の栄華を今に伝える豪華な仏教芸術の数々を見ることができます。時間をかけてゆっくりと見学を。

王宮博物館

王宮博物館

1909年、シーサワンウォン王の宮殿として建てられたもので、王制が廃止された現在は博物館として利用されています。館内には王とその家族の寝室などが保存されているほか、各国から贈られた美術品なども展示。贅を尽くした王家の暮らしぶりを知ることができます。また、ルアンパバーンの生活や民話をモチーフにしたモザイクが王位授与ホールの壁一面に施されていて、こちらも見ごたえがあります。

プーシー

プーシー

街の中心にある小高い丘で、王宮博物館の正面から328段の階段を経て頂上へアクセスすることができます。頂上からはルアンパバーンの全容が一望でき、古都を俯瞰できるスポットとして観光客にも人気。頂上には、1804年にアヌルット王により建立されたタート・チョムシーと名づけられた仏塔も建っています。黄金に輝くこの塔は、市街各所から眺めることができるルアンパバーンのランドマークとなっています。

COLUMN 托鉢風景

COLUMN 托鉢風景

かつては日本各地でも盛んに行われていた僧侶の托鉢。ラオスでは今も全国各地で見ることができますが、特に寺院の多いルアンパバーンでは目にする機会が多く、古都の日常風景の一部になっています。僧侶は通常金銭を持ちません。そのため、毎日の糧を在家の人々に求め、朝6時頃から7時頃まで市内を練り歩きます。そして在家の人々はモチ米などを用意して、僧侶たちへ喜捨を行うのです。仏教国ラオスらしい1シーンとして、足を留めて静かに眺めてみてはいかがでしょうか。

ワット・タート・ルアン

ワット・タート・ルアン

中心部から少し離れた場所に建つ、1514年にウィスナラー王によって建立された寺院。ビエンチャンのタート・ルアン同様に「大きな塔」を意味しています。ビエンチャンの寺院に比べれば小ぢんまりとしていますが、1910年に建設された仏塔は古都の寺院らしいしっとりとした風情を感じさせてくれるでしょう。

パクウー洞窟

パクウー洞窟

ルアンパバーン市街からメコン川を上流へ30キロメートル、ボートで1時間30分ほど遡ると、タム・ティンとタム・プラカチャイという名の2つの洞窟が見えてきます。前者は川岸に垂直に切り立った断崖にぽっくりと穴が穿たれたもので、内部には人々が奉納した5000体もの仏像が並んでいます。大小、素材もさまざまな仏像が静かにたたずむ光景は、ラオスの人々の信仰心の篤さを伝えています。

バーン・サンハイ

バーン・サンハイ

ルアンパバーンとパクウー洞窟との間にある小さな村で、ラオスの伝統的な米焼酎「ラオラーオ」の産地として知られる場所です。小ぢんまりとした製造所では工程を見学することができ、その場で商品を買うこともできます。ちなみにラオラーオの「ラオ」はお酒、「ラーオ」はラオスの意。アルコール度が40度と高めで、ラオスでは小さなグラスで回し飲みするのが友情の証ともいわれているとか。一帯では伝統工芸品の織物なども販売されています。

クアンシーの滝

クアンシーの滝

ルアンパバーンから南方へおよそ30キロメートル。木々に囲まれた一帯に水音を響かせる、美しい滝があります。高さ30メートルほどとそれほど大きな滝ではありませんが、石灰岩の岩目を縫うように幾筋もの水が流れ落ちる優美な姿で人気を集めています。コバルトブルーの滝壺の美しさでも有名です。

COLUMN ルアンパバーンのナイトバザール

COLUMN ルアンパバーンのナイトバザール

ルアンパバーンのメインストリート「シーサワンウォン通り」は、18時から22時頃にかけて車両通行止めとなり、ナイトバザールが毎晩開催されています。売られているものは外国人向けのみやげ物が中心。骨董品や織物、ペーパーランタンなどの民芸品が豊富にそろっていて、個々のショップを巡るよりも手軽に、そしてあれこれ比較しながらお気に入りを見つけることができるでしょう。他の東南アジア各国のバザールに比べて客引きが激しくないので、ゆっくりと見られるのもうれしいところです。

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その他のエリア

旅のヒント

旅のヒント その他のエリア

ラオスの旅は首都ビエンチャンと古都ルアンパバーンがハイライトとなりますが、その他にも魅力あるエリアがたくさんあります。以下で紹介するのは、外国人旅行者が比較的多い5カ所。いずれも美しいラオスの風景と素朴な人々の暮らしに触れられるのが魅力といえます。最寄の町から公共交通機関がない場合は、主要都市発着のツアーに参加するのがおすすめです。

ジャール平原

ジャール平原

ルアンパバーンの東方約150キロメートル、ポーンサワン郊外に位置するこの平原は、巨大な石壺が一面に転がるという不思議な場所。最大の壺は高さ3メートル以上もあり、今から2500~3500年前にこの地を征服した王が祝いの酒を貯蔵したものという説、壺のそばから人骨と日用品が見つかったことから棺だったという説など諸説粉粉。ラオス最大の謎ともいわれています。ポーンサワンへは、ビエンチャンから国内線で約30分です。

ムアンシン

ムアンシン

70もの民族で構成されているラオスにあって、中国、ミャンマーと国境を接する北部山岳地帯のムアンシンは、少数民族が多く暮らすエリアです。旅行者向けのゲストハウスやレストランがわずかにあるだけの小さな町ですが、各民族で異なる衣装や生活様式などを見ることができるとあって、外国人旅行者の姿も見かけます。サワンサイ市場では毎朝、農産物などを売りにきた多くの民族を見ることができます。

パクセ

パクセ

大きく分けて北部と南部に分類できるラオスですが、南ラオス最大の都市がこちら。ビエンチャンなどからの国内線のほか、カンボジアなどからの国際線も発着する国際都市です。市街に目立った見どころはなく、外国人旅行者にとってはコーンパペンの滝とワットプーへのゲートシティとして知られています。かつてのチャンパーサック王国の王宮を改装したチャンパーサック・パレス・ホテルなどに滞在し、のんびりとしたラオス時間を満喫してください。

コーンパペンの滝

コーンパペンの滝

中国からベトナムまで悠々と流れるメコン川ですが、唯一険しい表情を見せるのがここ。パクセから南へ150キロメートルほどの場所にあるコーンの滝群です。水煙を上げながら落差20メートル、幅300メートルほどを落下するコーンパペンの滝は、滝群の中のハイライト。一帯はラオスとカンボジアの国境となった上に、ラオス文化とクメール文化を分けた地でもありました。

ワットプー

ワットプー

パクセから南へ45キロメートルほど下った場所にある、ラオス最大の宗教遺跡。5世紀に一帯を征服したクメール人が築いたヒンドゥー教寺院跡です。2001年に世界遺産に登録され、南部ラオス最大の観光地となりました。バサック山の麓から中腹にかけて宗教建造物が点在していて、クメール建築の最高峰といわれています。

COLUMN ワット・プーのおもな見どころ

COLUMN ワット・プーのおもな見どころ

広大なエリアに数々の遺跡が点在するワット・プー。参道両側にはバライと呼ばれる身を清める池があり、その先には儀式を行ったと考えられている南、北の2つの宮殿、さらに南の宮殿奥に牛の姿をしたナンディン宮殿があり、ようやく現われる玄関から続く階段を登ると本殿に行き着きます。他に比べてきれいな状態で保存された本殿では、ヒンドゥー教の神々が刻まれた見事なレリーフを見ることができます。

COLUMN ラオスの伝統舞踊

COLUMN ラオスの伝統舞踊

神々へ捧げるもの、客人を歓迎するもの、王族のためだけに踊られるものなど、さまざまな種類があるラオスの伝統舞踊。しなやかで優雅な動きが特徴で、独特な音色を奏でる伝統楽器の音楽と合わせて、幻想的な舞踊に酔いしれることでしょう。こうした舞踊は、シアターを併設するレストランや高級ホテルなどで見ることができます。

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グルメ

旅慣れた人ほど、一度訪れると「ハマる」というラオス。その理由のひとつがラオス料理にあることはいうまでもないでしょう。日本でも地産地消といった概念が見直されつつありますが、素朴な伝統が生きる国ラオスはまさにローカルフードの宝庫。メコン川、あるいは美しい野山を見ながら囲む食卓では、ラオスの自然が育んだ幸と、長い歴史に裏打ちされた食文化が心を満たしてくれるはずです。地方に行くと、昆虫、野鳥、モグラなど日本では見かけない食材に出会えることもあります。

1.ラオス料理
ラオスは、タイのイサーン(東北部)と歴史的・文化的つながりが深いため、料理でもタイ料理との共通点が多々見られます。主食は米ですが、ラオスではうるち米はほとんど用いられずもち米が主流。黒米を入れて蒸す場合もあり、米食文化の多様性を実感させてくれます。これを肉や魚料理、野菜料理、スープなどのおかずとともに手でつかんでいただくのがラオス流。もちろん箸を使うのもいいですが、郷に入ればの感覚で滞在中はラオス式マナーを体験してみるのもおすすめです。全般的に辛い料理が多くなります。注文の際に辛さを控えてもらったり、麺など辛くないものを取り入れたりして調整を。

  • カオソーイ
    ルアンパバーンなどラオス北部の名物麺料理。米粉で作る太麺に鶏や豚からとるスープがからんで美味。辛味噌を好みの量だけ入れていただきます。
  • ラープ
    ひき肉にハーブやスパイスを加えて和えた、ラオスを代表する肉料理。肉は鶏、牛、豚から選びます。ラオス語で「幸せ」の意味から、お祝いの席に欠かせません。
  • カイペーン
    メコン川でとれる川海苔を使ったルアンパバーンの特産品。ゴマをからめ、軽く揚げてあるもので、ビアラオ(ラオスビール)やラオラーオ(ラオスの焼酎)との相性がバツグン!左党でない方もぜひ味わってみてください。
  • ヤムサラット
    言うなれば、ラオスの野菜サラダ。数種の野菜に甘みのあるドレッシングをかけていただきます。
  • タムマークフン
    青いパパイヤを千切りにし、沢ガニなどを加えて調味料で和えたもの。タイのソムタムと同じ料理です。
  • ピンカイ
    甘じょっぱいタレをかけて豪快に焼いた焼き鳥。ラオスの鶏は地鶏のため、しっかりとした鶏の旨味がして後を引きます。
  • カオニャオ
    ラオスの主食となるのが、蒸したもち米。竹で編んだティップカオで出され、手で少しずつつまんで食べます。
  • カオラーム
    竹筒にもち米とココナッツミルク、砂糖を入れて蒸した、優しい味わいの伝統菓子。白いもち米の変わりに、古代米のような赤・黒米を用いる場合や、小豆やゴマを加えることがあります。
カオソーイ(ラオス北部名物の麺) カオソーイ(ラオス北部名物の麺)
ぜひ味わいたいラープ ぜひ味わいたいラープ
お酒のつまみにはカイペーン(川海苔) お酒のつまみにはカイペーン(川海苔)
ヤムサラットでヘルシーに ヤムサラットでヘルシーに
青いパパイヤを楽しむタムマークフン 青いパパイヤを楽しむタムマークフン
主食はモチ米のカオニャオ 主食はモチ米のカオニャオ
カオラーム(竹の筒入り赤飯) カオラーム(竹の筒入り赤飯)
おやつに食べたい焼きバナナ おやつに食べたい焼きバナナ
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特産品・おみやげ

ラオスみやげの中心となるのは、人々が古くから使ってきた実用品やそこに多少のアレンジを加えた品々。自然の素材を伝統的な手法で作り上げた、ナチュラルテイストが魅力となっています。なかでも人気を集めているのが、女性の巻きスカートである「シン」などの織物。各地のマーケットのほか、ビエンチャンやルアンパバーンなどの専門店で購入することができます。

1.絹織物
隣国タイの影響を受けて発展したラオスの絹織物。円筒状の女性用腰巻「シン」は、各地の民族衣装にもなっていて広く普及しています。特に品質が高いといわれているのが、サムヌアを中心とするラオス北東部のもの。幾何学的でシンプルな柄と天然染料による淡い色彩が特徴で、外国人旅行者には腰巻としてだけでなく、インテリアファブリックとしても人気を集めています。
2.竹製品
食材の保存、弁当箱、雑貨入れなどとして、今でも人々の生活用品として使われている竹製品「ティップカオ」。観光地周辺に集まる露店や都市部のショップでたくさんの竹製品を見かけますが、ほぼすべてが手作りだといいます。「シン」同様にインテリアとしても利用できそうです。
3.ラオスコーヒー
ラオスで人々に愛されている飲み物のひとつが、フランスの影響を受けて生まれた「カフェ・ラーオ」。豆を粉末状に細かく挽いたものを布でドリップし、この濃いコーヒーに練乳や砂糖をたっぷりと入れて飲むもので、通常のコーヒーとは区別されています。メコン川を眺めながら飲むカフェ・ラーオはまた格別で、旅が終わる頃には買って帰りたくなる人も多いはず。みやげ物店やマーケットで粉末状のものが売られているので、ぜひどうぞ。
絹織物 絹織物
竹製品 竹製品
ラオスコーヒー ラオスコーヒー
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